子どもの血尿が心配です
Q 3歳の男の子ですが、以前健診で、血尿と診断されました。その後病院に行ったところ、治療などは行わず、しばらく様子を見るようにとのこと。原因なども説明されなかったので心配です。(宮城野区・M)
本当に血尿であるかどうかの判断を
血尿の場合は、定期的な経過観察が必要に
仙台市では尿検査は行っていないので、何の健診かは不明です。尿検査は試験紙によるものと、顕微鏡で赤血球を確認するものとがあり、一般的には試験紙検査がほとんど。偽陽性のこともありますが、陽性と診断されたら、医療機関を受診しましょう。
血尿の種類には、目で見てわかる肉眼的血尿、肉眼ではわからない顕微鏡的血尿があります。常に見られる場合は持続的血尿。肉眼的血尿は、重い病気が隠れている可能性があるため、医療機関を受診しましょう。
顕微鏡的血尿の中で、特に症状を伴わないものは無症候性血尿といわれますが、この場合「IgA腎症」に注意を。大人も子どもも血尿の原因として実は一番多いもの。経過はさまざまですが、この病気の場合、年齢と共に悪化し、腎臓の働きが低下します。
とはいうものの、顕微鏡的血尿と診断された人の約半数は1年以内、8割は8年以内に血尿が消失する可能性があるので、一度血尿と診断されたからといって神経質になることはありません。
また運動後や風邪などの時に見られるのは大抵は間歇(かんけつ)的血尿と呼ばれています。
大切なのは経過を観察する事です。症状がない分、異常の早期発見のため、定期的なチェックが重要となります。
なお、乳幼児の場合、おむつにしみ込んでいる尿は正常なのに、表面に赤っぽいかたまりが見られる事があります。これは暑い時期に汗をかくわりに水分補強が足りない時など、尿がにごって尿酸塩が結晶化した状態ですので、問題はありません。
チェック! |
〜子どもの血尿〜 |
1 |
まずは血尿かどうか判断を |
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肉眼でわからず、ほかに症状がない血尿の時には、「IgA腎症」に注意 |
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血尿と診断されても、半数は1年以内、8割は8年以内に消失する可能性がある |
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血尿は定期的な観察が必要 |
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