■2003年7月12日号 外遊びと熱中症

外遊びが大好きな子ども これから暑くなるので熱中症が心配です 

Q 小学校1年生の息子は外遊びが大好きです。これから暑くなるので、「熱中症」が心配。「熱中症」にならないための予防法を教えてください。(太白区・O)

暑さ対策と水分補給で総合的に予防
時には命にかかわることもあるという認識を

  「熱中症」とは、高温な環境という直接的な原因と、そこに長時間いることで脱水症状を起こすなどの間接的な原因が絡み合って、体温のコントロールに影響を及ぼし、体調不良になることです。
 症状が軽い場合だと、「だるい」「ぐったりする」ですが、症状が進むと高熱が出てけいれんを起こしたり、多臓器不全を起こすことも。毎年、高温の車中に子どもが放置され死に至るという痛ましい報道がありますね。これは重い熱中症の顕著な例。決して軽く考えず、命にかかわる場合があるという認識が必要です。

冷やしタオルや帽子も有効な予防策

 気温が高くなる夏は、やはり注意が必要ですね。予防策としては、高温になり得る場所に、親の目が届かない状態で子どもを放置しないこと。特に小さな子どもの場合は、外だけでなく室内や車内も注意。エアコンへの過信も禁物です。
 Oさんの子どものように外遊びが多い場合も、親がよく子どもの様子を見ましょう。適度な休憩を取らせて冷たいタオルなどで体を冷やしたり、疲労の度合いを判断してあげましょう。
 そして基本的なことは、十分な水分補給。汗を大量にかくことによる脱水症状が大きな影響を及ぼすので、特に赤ちゃんには飲みたいだけ飲ませてください。直射日光を避けるための帽子も有効です。これらの予防策は、子どもが自分で判断できません。親が働きかけましょう。
 もしだるさなどの症状が出た場合は、まず体を冷やして水分補給してください。その後また元気に遊ぶようなら、様子を見てもいいでしょう。しかしそれでも元気が回復しない、高熱などの症状が出た時は、早急に医療機関へ連れて行ってください。

 

チェック! 〜熱中症の予防策〜
1 
暑い場所や高温になり得る場所に、親の目が届かない状態で子どもを放置しない(外だけでなく日当たりのいい室内や車内も注意)。
2 
炎天下での外遊びはできるだけ親の監督下で。適度な休憩と体を冷やす工夫を。
 3 
 十分な水分補給(乳児には湯冷ましなどを、飲みたいだけ飲ませる)


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