■2004年5月15日号 任意接種と接種の順序

任意の予防接種 どのような順番で受ければいいの? 

Q 1歳3カ月の娘。これまで、義務付けられている予防接種を順調に受けてきました。これから任意の予防接種を受けていく時期になりますが、どんな順番で受ければいいでしょうか。(青葉区・M子)

低年齢の子どもがかかりやすい病気から接種を

  予防接種には予防接種法で定められ、ある限られた年齢の間に受ける定期接種(三種混合、ポリオ、はしか、風しん、日本脳炎)と、法律で定められていない有料の任意接種(おたふくかぜ、水ぼうそう、インフルエンザなど)があります。
 現在定期接種は義務ではありませんが、受けるように努めなければならない「勧奨接種」です。しかし病気から個人を守るという観点で、やはり義務接種と同じように考えたいもの。  
 任意接種に関しても、病気のまん延予防と、万が一発症した時の苦痛の緩和のために、積極的に接種してほしいですね。

風しんに流行の兆し 確実に予防接種を

 任意接種は、低年齢の子どもがかかりやすい病気の予防接種から行うのがポイント。また1歳以後の予防接種の定期および任意を交えての順番は、はしか、水ぼうそう、風しん、おたふく、日本脳炎。インフルエンザは、毎年流行前の11月頃の接種が基本です。時期が限られるため優先するのが望ましいですね。
 今、注意したいのは風しん。仙台市が実施する感染症発生動向調査でも、2月以降風しん患者が増えているという報告があります。妊婦が風しんに感染すると先天性風疹症候群と呼ばれ胎児に小頭症、心奇形、白内障や難聴が出る可能性も。90カ月までの定期接種期間中に、接種を受けましょう。接種の機会を逃した場合は、任意接種で対応を。
 

チェック! 予防接種Q&A
Q-1 

1歳前に、はしかの予防接種を受けたい

A-1 
 従来、はしかの予防接種は1歳過ぎからですが、保育所など集団生活の機会が多い子どもの場合、1歳前の接種を考慮してもOK。ただしその場合は任意接種扱い。有料になります。
Q-2 
副反応が不安なのですが…
A-2 
 予防接種はワクチンの性質上、副反応を完全になくすことは困難。しかし薬剤も年々改良され、近年はかなり減少しています。そして実際の病気にかかるより、予防接種の副反応が起きる可能性の方が低いのです。副反応を心配するより、積極的に接種を受けましょう。
Q-3 
どの医療機関で受けるか迷います
A-3 
 普段の子どもの状態をよく知っているかかりつけの病院があれば、そこで受けるのがベスト。 


2005年11月12日号 子どもの歯ぎしり
2005年10月22日号 自家中毒症と車酔い
2005年9月17日号 血尿の原因
2005年8月6日号 持続する鼻水
2005年7月16日号 発熱時の対処法
2005年6月4日号 日光過敏症
2005年5月21日号 停留睾丸の治療
2005年4月2日号 環境変化とアレルギー
2005年3月5日号 冷えとのぼせ
2005年2月19日号 ノロウイルス感染症
2005年1月22日号 包茎と治療

2004年12月11日号 腸の弱さとやせ
2004年11月13日号 インフルエンザワクチン
2004年10月2日号 頻 尿
2004年9月11日号 下痢と下痢止め
2004年8月1日号 スイミングスクールとプール熱
2004年6月12日号 プールと水イボ
2004年5月15日号 任意接種と予防接種の順序
2004年4月3日号 ヒューヒューと喘息
2004年3月13日号 突発性発疹
2004年2月7日号 熱性痙攣
2004年1月17日号 熱と入浴

 2003年12月6日号 解熱剤の使い方
 2003年11月8日号 頭部打撲
 2003年10月4日号 おねしょ
 2003年9月6日号 成長痛
 2003年8月23日号 夏と下痢
2003年7月12日号 外遊びと熱中症
2003年6月7日号 咳き込みと喘息
2003年5月10日号 鼻出血と病気
2003年4月5日号 集団生活とカゼ