■2004年2月7日号 熱性痙攣

熱が出て「ひきつけ」を起こした息子 今後も繰り返し起こすのではと心配です 

Q 4歳3カ月の息子が、風邪で38℃の熱を出した時にひきつけを起こし、私もとても慌ててしまいました。また高熱が出たら再び起こす可能性があるのではないかと心配です。(青葉区・T)

熱によるひきつけ(熱性けいれん)は後遺症もない良性のけいれんです
繰り返す事もありますが心配ありません 6歳頃からほとんど起きなくなります

 Tさんのお子さんのひきつけは発熱時のものなので、ここでは「熱性けいれん」(熱によるひきつけ)として話しましょう。
 一般的にけいれんとは、意識がなくなり呼びかけに応じなくなる、体が硬直したりガクガク震えたりすること。子どものけいれんは、発熱に伴う熱性けいれんがほとんどです。生後4カ月〜6歳頃に10人〜20人に1人の割合で発症し、珍しい病気ではありません。特に1歳代の発症が多く、また男児にやや多いとも言われます。
 特徴は名が示すように38℃以上の発熱に伴うことで、熱が急に上がる時によく起こります。けいれんの持続時間は長くても20分以内。多くの場合は5分以内に止まります。
 Tさんが心配するように、熱性けいれんは繰り返し起きることもありますが、1回のみの発症の子どもがほとんど。何度か繰り返すことがあっても後遺症もなく、良性のけいれんと考えられています。繰り返し起きることへの心配はいりません。一般的に5歳〜6歳を過ぎるとほとんど起こさなくなります。

「割りばし」は必要なし じっと待つことが大切

 子どもがひきつけを起こしたときの対応は、チェック!を参考に。ただし、熱のないけいれん、持続時間が長い、意識障害が強い、激しく吐くなどの症状が見られる時は、ほかの病気の可能性も。すぐに病院で受診しましょう。
 子どものけいれんを見て慌てるのは無理もないこと。でもこの記事を思い出して、落ち着いて対応してください。
 

チェック! 〜ひきつけが起きたら〜
1 
さわったり、体温計で熱が高いことと起こった時間を確認します。
2 
呼吸しやすいように衣服を緩め、経過を落ちついて観察します。
3 
症状が治まるのをじっと待ちます。この時、揺り動かすなどの刺激を与えないようにしましょう。舌を噛ませないことを目的に割りばしなどを口に入れてはいけません。
4 
けいれんが止まり意識が戻って泣くようになれば、そのまま様子を見て構いませんが、念のため病院を受診しましょう 。


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