■2004年3月13日号 突発性発疹

突発性発疹にまだなっていない娘 かからなくて済んでもいいの? 

Q 友人の子どもが生後6カ月の時、突発性発疹になりました。乳児期の子どもはほとんどなるものと聞きましたが、2歳2カ月の娘はまだです。このままかからなくて済んでいいのですか?(若林区・O)

突発性発疹はウイルス性の感染症
誰もが必ずなる病気ではないので、かからなくても心配は入りません

 突発性発疹は生後4カ月〜2歳ぐらいの子どもが、「ヒトヘルペスウィルス-6」というウィルスに感染して起きる病気。突然発熱し、38℃〜39℃の熱が3日ほど続いた後、解熱と同時に体中に赤い発疹が出て4〜5日ほどで消えます。
 咳や鼻水などの症状はなく、多く併発するのは下痢。 そのほかの症状は乏しく、発熱のわりには機嫌や食欲がよいことが多いのが特徴です。合併症や後遺症の心配もなく、発疹の跡も残りません。小児科を受診すると、解熱剤や下痢に対する薬が処方されます
 突発性発疹は一般的に、3分の2の子どもがかかるといわれ、残りの3分の1も典型的な症状が出ない場合もあります。そのせいか「必ずかかるもの」と考えるお母さんが多いですね。しかしほかのウィルス感染症と同じで、誰もが必ずなる病気ではありません。かからないからと心配することは無用です。成長してから発症するということはなく、3歳を過ぎてかかる子はほとんどいません。

初めての発熱は「神様がくれた教科書」

 突発性発疹は、生まれて初めての発熱の場合が多いため、?神さまがくれた教科書?といわれます。高熱に対してお母さんは不安になりがちですが、機嫌がよく食欲があれば重い病気ではないので、勉強する機会と考えましょう。
 この病気の初期症状は熱だけで、発疹は治りぎわに出てきます。初期の段階ではほかの細菌性の病気の可能性もあり得ます。熱だけに注意を向けず機嫌や食欲などの状態に気を配って。
 発症したときの対応は上表を参考にしてください。高熱によってひきつけを起こしたり、元気がなく水分もあまり摂らない時は、早めに受診しましょう。
 

チェック! 〜突発性発疹になったら〜
1 
高い熱が続きますが慌てないように。着せ過ぎ・布団の掛け過ぎに注意し、子どもが過ごしやすいような配慮を
2 
水分を十分に摂りましょう。乳児用飲料水や果汁を好めば与えてかまいません
3 
食事や離乳食は、欲しがればいつも通り与えましょう
4 
高熱がある時や元気がない時以外は、発疹があっても入浴してかまいません
5 
水分をあまり摂らず元気がない時は、もう1度受診を


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