■2005年3月5日号 冷えとのぼせ

「冷えのぼせ」で困っています 

Q 小学3年生の娘は、手足が冷たく、顔が熱いという、?冷えのぼせ?になりやすく困っています。特に寒い季節は、暖房の入った部屋の中にいてもほっぺただけが真っ赤になり、手足の指先が氷のようです。(青葉区・U)

子どもは環境に応じた血管の収縮の幅が狭いもの。
手足を温める工夫を

 人の体は、冷たさ、熱さに反応して血管の収縮を起こし、体温の調節をしています。冷たい(寒い)時には、体内から熱を逃さないために血管は収縮し、反対に熱い(暑い)時には体内から熱を放出するように、血管が拡張するのです。
 お風呂に入ると温かくなって肌がピンク色になりますが、これも温度に対する血管の収縮の反応によるもの。血管収縮の調節は、自律神経によって行われています。
 一般に血管の収縮が続くと、その状態が維持できなくなり、血管が開くことがあります。これは病気ではなく、体質。外の環境に合った調節をうまくできない、または調節の幅が狭い人がなりやすいといえますが、少なからず誰にでも起こることで、特別なことではありません。寒い時に屋外から室内に入ると、頬がしばらく赤くなるのはその一例です。
 このように、手足が冷えるのに、首や顔がほてってのぼせやすいという症状は、病気ではありません。特に子どもは体が未発達のため、その調節の幅が狭いもの。しかし24時間ずっとそのような症状ではないはずです。時間が経過するごとに、手足も温まり、顔の赤味が消えているのでは? 
 成長と共に改善することも多いので、手足が冷えて眠れないなど、日常生活での苦痛を訴えないなら、治療の必要はないですね。
 手足が冷たい時には、手袋や靴下を付ける、コタツに入る、適度な運動をさせるなどで、体を温める工夫をしましょう。
 どうしても心配なら、漢方などでの対策をしてもいいでしょう。 

チェック! 〜子どもの冷えのぼせ〜
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24時間、手足が冷えっぱなしで眠れないという人はほとんどいない。環境の温度への順応が遅いだけ。手足を温めて、血液の循環をよくする工夫を。年齢とともに改善することが多い。 


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