下痢を起こしやすい息子 その都度下痢止めを使用していいの?
Q 小学校1年生の息子。腸が弱いせいか、よく下痢の症状を起こします。そのたびに下痢止め薬を使用してもいいのでしょうか?(若林区・G)
体を守る「防御反応」の一つ
脱水症状などの悪影響が出なければ下痢止め薬を服用する必要はありません
下痢が起こる原因はさまざまです。細菌やウイルスによるもの、消化の悪いものや冷たいものを多く食べ過ぎた、おなかを冷やしたことなどで腸が刺激され一時的に起きるものなど。かぜに伴い発症することも多くあり、個々の原因を特定するのは難しいのが実情です。
下痢が起きると止めなくてはと思いがち。しかし、下痢は体に不都合なものを早く体外へ出そうとして起こる、いわば自分を守る体の防御反応なのです。脱水症状や、症状が長く続くことで栄養が吸収されないなどの悪影響がなければ、基本的に下痢止め薬を服用する必要はありません(整腸剤の服用は可)。
ただし脱水症状など体への悪影響が出たり、学校でも頻繁に下痢が起こり何度も手洗いに行くなど、日常生活に支障が出るような場合は、早めに小児科を受診しましょう。医師の適切な指示に従って、悪影響を抑える対症療法が必要になります。
食生活に工夫を取り入れて
Gさんのように、下痢を起こしやすい子どもを「腸が弱い」と思っている人が多いようですが、これを医学的に根拠付けることは難しいことです。
Gさんのお子さんの下痢の頻度や便の状態がわからないので確定的なことはいえませんが、身体の発育状態が良好で、脱水状態やひどい腹痛などの悪影響がなければ、あまり心配せずにその子の体質として受け止め様子を見ましょう。
日常の食生活で、消化のいいものやバランスのいい献立を考えるなどの工夫も取り入れてみてください。
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