■2003.7月号 vol.2 夏カゼ/夏に多い皮膚の病気
 夏カゼとは夏にひくカゼということではなく、夏に多く見られるカゼつまりウイル ス性疾患の総称です。

 夏カゼには、エンテロウイルスによるものが多く、その代表に高熱が持続するヘルパンギーナがあります。熱以外の症状としては、喉の痛みが強く、斑点(水疱、潰瘍)ができるのが特徴です。咳などの風邪の症状はほとんどありませんが、口やのどの痛みがひどくなると年少児では水分が取れなくなり脱水症になることもあります。無理に食事を与えず、痛みの少ない飲み物を中心に与えましょう。また手足口病も同じ仲間のウイルスによって起こります。手のひら足の裏と口の中の水疱と手足の発疹がでます。発熱の頻度は多くありませんが、やはり口の中が痛くなることもあります。

 もう一つお母さん達を心配させるものとして、ウイルス性発疹症があります。多くは発熱をともない、様々な発疹(ぶつぶつ)が見られます。この発疹には様々なカタチがあり、突発性発疹、はしかと良く似ていたり、じんましんのこともあります。ウイルスによってもじんましんがでることを覚えておいてください。経過は様々で、特有な病名が付かないため熱性発疹性疾患と呼ばれることもあります。

 咽頭結膜熱も夏に多くみられる病気の一つです。プール熱とも呼ばれ、アデノウイルスが原因で、発熱とのどの痛みがあり、目やにがひどいのが特徴です。

 またお腹にくるカゼといわれる下痢も比較的多く見られる症状の一つです。ウイルスによることが多いのですが、その他食習慣やいわゆる寝冷えも原因となります。もちろん食中毒に対する充分な注意が必要なのは言うまでもありません。

 夏に多い皮膚の病気

 あせもは、汗をかき過ぎることによって皮膚の中に汗が溜まることによって起こる病気です。子供は大人と較べ汗をかきやすいことと、汗を出す能力が不十分なことが原因となります。皮膚と同じ色の場合は痒みもありませんが、炎症を起こし赤くなると痒みが出てきます。汗を多くかく首の回り、わきの下、背中などに見られます。大事なのは予防とケアです。暑さを避けることはもちろんですが、皮膚を清潔にして汗をかいたらこまめにふき取る、洗い流すなどが必要です。軽いものはケアで治ってしまいますが、痒みや赤みが強いような場合には軟膏による治療が必要となります。

 とびひ(伝染性膿痂疹)も夏に多く見られるものです。虫刺され、湿疹、あせもなどを掻きくずし、皮膚を守っているブドウ球菌が感染して、赤みや水疱ができます。掻くことによって、あちこちに広がるため飛び火という名前が付きました。場所は特に限定されませんが、手が届くところに広がるのが一つの特徴です。軽いうちには軟膏で治ることもありますが、子どもの場合には抗生物質の内服が必要となることがほとんどです。とびひも予防が大切です。湿疹やあせもは、スキンケアや治療しておくことが大切です。広がり始めたら、早めの治療を心掛けて下さい。うつる可能性があるので、患部ををガーゼなどで覆うことや裸同士で遊ばせないなどの注意も必要です。入浴を禁止する必要はなく、むしろ清潔にすることが大切です。

 夏は汗をかいたり汚れがつきやすい季節です。汚れは石鹸などでしっかり落とし、汗をこまめにふき取ったり、行水などをして清潔を心掛けましょう。

 夏は生活が不規則になりがちです。
病気を予防するためにも規則正しい生活を心掛け、心配な場合は早めに診断を受けるようにしましょう。


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