日本脳炎予防接種に関する緊急のお知らせ

 新聞報道やテレビでの報道でも御承知のように、厚生労働省から「定期予防接種における日本脳炎ワクチン接種の積極的勧奨の差し控え」に関する勧告が出されました。
 接種見合わせの理由は、昨年7月に予防接種を受けた女子中学生が、接種11日後にめまいや頭痛などの症状があらわれ、急性散在性脳脊髄炎と診断、人工呼吸器での治療を受けるほどの重症になりました。今回の病気が医学的にワクチンとの関連性は明らかではありませんが、症状の重さを重視しての措置です。また、マウスの脳を用いた現在の日本脳炎ワクチンとそれを接種した後の重症ADEM発生との因果関係があるとの判断が下されたことから、現時点ではより慎重を期するため、定期予防接種として現行の日本脳炎ワクチン接種の積極的勧奨は行わないよう、各市町村に対し勧告を行ったものです。この病気は70〜200万人に1人の割合で発症するとされていますが、今回接種を行ったからといって、ただちに危険性が増すわけではありません。今後の接種に関しては明らかではありませんが、新しいワクチンの開発が進み、来年から実用化される予定です。不明な点があれば、かかりつけの先生にお問い合わせください。


 参 考

日本脳炎ワクチン接種の積極的勧奨の差し控えについて(概要)
(http://www.mhlw.go.jp/topics/2005/05/tp0530-1.html)

日本脳炎ワクチン接種の積極的勧奨差し控えQ&A
(http://www.mhlw.go.jp/qa/kenkou/nouen/index.html)

CLINIC NEWS 2005年6月号 「日本脳炎予防接種中止?!」


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