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小児科ミニ知識
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風邪と外出

 今回は風邪と外出について考えてみましょう。具合が悪く部屋に閉じこもっていると、子どもは欲求不満に陥ってしまいます。大人と違い子どもは病気を理解できないだけでなく、安静にしている意味もわかりません。また視野の関係から、大人が狭い部屋に閉じこもっているのと同じように感じてしまいます。ですから熱があっても、外にでたがりわがまま言ったりするのです。しかし当然、熱がある場合には外出は避けなければなりません。どの程度の症状になったら外出をしてもいいのでしょうか。前回の入浴と同じで、基本的には解熱後24時間経過し症状ひどくなければ、まず気晴らしに散歩程度と考えてでることも構わないでしょう。我慢してじっと家にいることと、外にでることのどちらが子どもにとってメリットがあるか、考えて判断すると良いでしょう。
 登園や登校はどうでしょうか。幼稚園の頃は、まずしつけを大切にしたい時期です。病気の時には本人のためにも周囲のためにも、休む必要があることを教えなければなりません。楽しいことだけを優先するのでないことを、子どもにも覚えてもらう必要があります。この時期にしっかりしつけができていれば、学校になったら熱が下がればすぐ行かせてもいいでしょう。義務としての学習の大切さを、覚えてもらわなければなりません。
 入浴も外出も、基本的には同じことです。何が大切で、何を目的にするか、それによって対応が変わってくるのです。今回の話は一つの例を挙げただけで、これが正しいということではありません。子どもにとって大切なものが何かを、見つけてあげてください。