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小児科ミニ知識
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扁桃腺炎

 熱が出ると、のどが赤いとか腫れていると言われます。そんなときの思いだされる扁桃腺炎(扁桃炎)について話しましょう。
 熱が出ると、扁桃炎という言葉が頭をよぎります。でもこの病気は余り多いものではなく、熱が出る病気の中のせいぜい10%ぐらいです。しかし名前がよく知られているため、お母さん達はもっと多いと思っているはずです。
 従来扁桃炎は細菌によって起こり、扁桃腺(扁桃)に炎症が限局するものを指していて、3〜4才から学童中期に多く見られます。扁桃が、発赤、腫大して、表面に膿が着くことが特徴で、症状は発熱・のどの痛みです。他には、首のリンパ腺が腫れたり、痛がったりすることもあります。扁桃に炎症が限局するため、鼻水・咳などの症状はありません。のどの痛みとともに他の症状を伴うものは、いわゆるカゼ(上気道炎)と呼ばれ熱の出る病気のほぼ半数を占め、厳密には区別されます。起こす細菌には、溶連菌・インフルエンザ菌・ブドウ球菌などがあります。しかし、ウイルスでも同じような症状を起こすことがあるため、実際に区別することは困難です。
 のどが腫れていると言う言葉を良く聞きますが、扁桃は乳児期から学童期にかけ大きくなり成人になるとほとんど縮んでしまいます。大きさには個人差があって、いつも見ていなければ扁桃が腫れているかどうかの区別はできません。一人ひとりの扁桃の大きさを記憶していることは不可能です。またのどの赤さにも個人差があるため、のどの赤みも一様には判断できない場合があります。
 扁桃が大きいのでとるという話も耳にします。扁桃の大きさのために呼吸が障害されたり、細菌の巣になっている場合には考慮されますが、実際には慎重な対応が必要です。大きくても何もなければ放っておいても構いません。耳が大きいからとるという人はいないはずです。
 治療は、ウイルスによるものと区別ができないため、初期には抗生物質の投与が必要です。発熱・のどの痛みなどには、対症療法が行なわれます。
 扁桃炎には、溶連菌感染症や特徴あるウイルスの病気が隠れている場合もあります。疑われる場合は、早めに診断を受けるよう、心掛けましょう。