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小児科ミニ知識
鼻出血
今回はこどもに比較的多くみられ、お母さんたちが余計な心配をする鼻出血について考えてみましょう。
鼻出血の原因には様々なものがありますが、最も多いものは外傷です。外傷と言っても鼻を打撲することではなく、ほとんどは爪で引っ掻いて起こるものです。治るとかさぶたになり、痒みがでて再び出血ということを繰り返します。一度傷がつくと、鼻の内外を擦る様な小さい刺激でまた起こります。時には寝ている間にシーツにでていたとか、なにもしていないのに鼻出血がみられ、お母さんたちを心配させることもありますが、ほとんどは無意識の刺激が関係しているようです。外傷の場合は鼻に指を入れる癖によることが最も多いのですが、外傷が無くても鼻粘膜の炎症が原因となり出血することもあります。炎症を起こすと鼻粘膜はむくみ血流も多くなり、簡単に出血するようになります。鼻水が続いたり、繰り返して鼻出血がみられる場合は、鼻アレルギーが原因のこともあります。
鼻出血が続くと血液の病気が心配になりますが、多いものではありません。区別するためのポイントは出血の回数よりも、むしろ止まりにくさです。また他の症状として元気がない、微熱が続く、顔色が悪いなども参考になります。
治療はほとんどの場合圧迫だけで十分です。血液が鼻の奥に流れないように、顔を少し下向きにして鼻をしっかりつまんで圧迫します。止まったかと途中で様子を見ないで、しっかり3分以上押さえるのがこつです。ティッシュペーパーを詰めたりすることもあるようですが、抜くときにまた刺激で出血することも多いものです。
鼻出血は多いものですが、大きな病気に関係していることは稀です。必要以上に心配せず、気になるようなら耳鼻科か小児科を受診してみて下さい。