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小児科ミニ知識
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赤ちゃんと夏

 もうすぐ暑い夏です。赤ちゃんにとっても大変な季節です。
 この季節になると決まって問題となるのが、車の中のでの事故です。夏の直射日光下では車の中の温度が60度を越えてしまいます。ほんの短時間のつもりでも、体温調節の未熟な赤ちゃんでは、高温の環境の影響で体温が上昇(うつ熱)して、呼吸停止などを起こすことがあります。また脱水になりやすいことも重なって、生命にかかわる割合が高くなります。水分を十分補給しない状態では、車内ほど高温にならない家の中でも同じことが起こってしまいます。事故防止のためには、赤ちゃんから目を離さないということが基本であり、最も大切なことです。少しぐらいならという気の緩みが事故に結びつくことを知っておいてください。
 赤ちゃんに、扇風機やクーラーは禁物という話を聞きます。本当なのでしょうか。もちろん体温の調節という点から考えれば、冷えすぎには注意が必要です。蒸し暑く眠れないことは、親にも赤ちゃんにも良いものではありません。吹き出しの方向を注意し、タイマーなどを利用して冷え過ぎないよう注意し、大人が少し暑いかなという程度にコントロールしてあげましょう。せっかくの文明の利器です。赤ちゃんのために、上手に使ってあげましょう。
 最近日光浴という言葉が使われなくなりました。オゾン層の破壊により、紫外線の害が問題になってきています。日光を浴びることは大切ですが、意識的に日に焼くことは避けたほうがいいかもしれません。
 この季節、水分の補給と過ごしやすい環境作りを心がけてください。