朝日ウイル 小児科ミニ知識


予防接種について −麻疹−


 全国のあちこちから、麻疹が流行していることを耳にします。沖縄での流行では、乳幼児の死亡例や成人の麻疹などが問題となり、「麻疹流行阻止緊急アピール」が発表されました。
 麻疹は予防接種の効果が高く、接種率を上げれば流行が阻止できると考えられています。ちなみに欧米の接種率は90%を越えています。途上国でも罹患と死亡を減らすために、対策が進められています。それに引き換え日本での接種率は、平均でやっと80%程度になりましたが、地域によってはわずか40〜60%に留まっています。そのため日本では年間10万人以上が罹患し、外国への持ち込みもあって、麻疹の後進国、輸出国との悪評も受けています。流行時には年間50人以上の麻疹による死亡や成人麻疹の増加が、大きな問題となっています。
 麻疹は母体からの免疫の移行で、赤ちゃんは感染しないと言われています。しかし子どもの頃に罹患しなかったり、予防接種をしていない大人が増えたせいで、6ヶ月未満に罹患する例も増えています。年齢別では1歳台の罹患がもっと多く、続いて1歳未満で、両方で約半数を占めています。
 予防接種で充分予防できる重症な病気にもかかわらず、接種率が低いのはどうしてでしょう。麻疹が重症という意識が薄れたことや、予防接種が義務でなくなったことも関係しているかもしれません。
 麻疹は重要な予防接種の一つです。1歳をすぎたら、なるべく早く接種しましょう。また保育所などの集団生活の場合は、1才前の接種も考慮して下さい。誕生日の「病気に罹らないためのプレゼント」として考えてあげて下さい。

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