朝日ウイル 小児科ミニ知識
予防接種の分類について
今回は予防接種の基礎でもある、分類について考えてみましょう。
予防接種の分類には、まず定期接種と任意接種があります。定期接種とは予防接種法で定められ、ある限られた年齢の間に受ける予防接種です。対象となる病気は、一類疾病と呼ばれています。現在定期接種されているワクチンには、三種混合(ジフテリア、百日咳、破傷風)、ポリオ、麻疹、風疹、日本脳炎があります。また結核予防法で定められているBCGも定期接種の一つです。任意接種とは法律で定められていない予防接種で、おたふくかぜ、水痘、インフルエンザ、B型肝炎があります。平成13年11月からインフルエンザに関しては、個人の発病又はその重症化を防止し、まん延防止を目的として、法律によって予防接種を行う病気(二類疾病)に指定されました。病気のまん延予防上、緊急の必要がある場合の臨時接種がありますが、現在は想定されている病気はありません。
もう一つの分類はワクチンの種類によるものです。ウイルスを弱毒化して作られたものを生ワクチン、細菌の毒素やウイルスを処理して作られた者を不活化ワクチンと読んでいます。前者にはポリオ、麻疹、風疹、おたふくかぜ、水痘とBCGがあり、後者には三種混合、日本脳炎、インフルエンザ、B型肝炎があります。
現在予防接種は義務でなくなりましたが、勧奨接種という言葉を用い受けるようにつとめなければならないと規定されています。個人の防衛の観点からは、従来の義務接種と同じように考えたいものです。少し難しい話になりましたが、これを機会にお子さんが受けている予防接種について少し意識を持ちましょう。
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