小児科ミニ知識


赤ちゃんの口の病気について


 今回は赤ちゃんの口の病気を考えてみましょう。
 唇や頬の裏側に出る白い斑点が、鵞口瘡です。カビの一種のカンジダが、免疫が弱いためについてしまうのです。カンジダはどこにでもいるので、乳首や哺乳瓶から感染するのです。大事なことは、予防です。哺乳前には乳首を清潔にして、哺乳瓶等は消毒の必要があります。ミルクと区別がつかないことがありますが、擦って取れなければ鵞口瘡と考えていいでしょう。症状は特にありませんが、清潔にし治りが悪い場合には小児科を受診してください。
 舌と下あごを繋いでいる筋、これを舌小帯と呼んでいます。これが短く症状が出るものを、舌小帯短縮症と呼んでいます。昔は言葉に影響すると考えられましたが、実際は将来的に問題になることはまずありません。哺乳が普通であれば問題はありませんが、哺乳できない・舌の先がハート型に変形するの場合は、小児科の先生に相談するといいでしょう。
 時々舌に模様のようなものが出ることがあり、地図状舌と呼ばれています。この原因は解っていませんが、体質が関係しているようです。また風邪などでも同じようなことが起こりますが、特別症状がなければ放置しておいて構いません。
 歯茎に丸い白色の固まりが見られることがあります。少し光沢があり真珠のように見えることから、上皮真珠腫と呼ばれています。小さいことがほとんどですが、大きい場合には3ミリを超えることもあります。歯茎が角質化するもので、自然に取れてしまいます。病気ではないので、心配の必要はありません。