小児科ミニ知識
赤ちゃんの湿疹について
今回は、見えるだけに心配な湿疹について考えてみましょう。
湿疹って何なのでしょうか。湿疹は小さいブツブツで赤みがあって痒がるものと、考えると解りやすいでしょう。この時期では乳児湿疹、脂漏性湿疹、アトピー性皮膚炎(以下アトピー)などが代表です。ところが情報が独り歩きしていることもあり、お母さん達は皆アトピーと心配してしまうのです。
乳児期早期のアトピーは、顔に強く出ることが特徴です。乳児湿疹や脂漏性湿疹も顔に多く見られるので、一時期だけでは完全な区別は難しいのです。口の周りに母乳などをつけて擦ったり指しゃぶりすれば、。実際にはかぶれが、最も多いのです。確定には経過を追うことが大切で、診断までに3ヶ月以上もかかることも稀ではありません。ですから簡単にアトピーと診断することは、ある意味で危険なことなのです。
湿疹の治療の基本は、スキンケアです。清潔にし、石鹸を使って汚れを落として下さい。石鹸を心配する人がいますが、汚れと石鹸どちらが良くないかは言うまでもないことでしょう。よく泡立てて擦りすぎないようにし、十分すすいであげることが大切です。もう一つは保湿ですが、市販の赤ちゃん用の保湿剤で構いません。じくじくしたりかゆみが強いようであれば、治療が必要になります。時にアトピーを心配しすぎて、食事制限に走ることがあります。この時期大事なのは、皮膚よりも脳なのです。食事制限は栄養も同時に考え、しっかりした医師の元で受けるようにしましょう。
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