Q:はじめまして、先生のホームページを拝見させて頂きました。多種多様な質問に対し丁寧にご回答されているのにたいへん感心致しました。
実は、私にも10ヶ月になったばかりの息子がおりまして2週間ほど前から、微熱(平均38℃)が継続し、行き着けの小児科の先生の診断の結果
、「伝染性たんかく症」という診断が出ました。先生のお話では、血液検査の結果
リンパ球がウィルスによって破壊(10%の破壊率)されていることなど、今までの症状を総合的に見て判断した結果
ということでした。さらに、詳しく検査するため近くの大学付属病院を紹介して頂きウィルスの検査を行って頂いた結果
、やはり、「伝染性たんかく症」と言うことでした。さらに、ここの大学病院では軽い肝炎にもかかっていると言われました。また、一昨日から耳だれみたいなものが右耳から出ていたので耳鼻科に行ったところ両耳とも中耳炎と診断されました。大学病院の先生が言うには、この微熱は3〜4ヶ月は続くこともあるとも言われ夫婦共々、やり場の無い気持ちです。息子は、幸いながら鼻水、耳だれ、堰、微熱があるにもかかわらず、元気な方だと思います。今は、入浴も止め、保育園も休んでいます。とにかく、いろんな方のご意見を聴きたく川村先生にメールを送信させて頂きました。この今までに聴いたことの無い「伝染性たんかく症」について、どのような病気で今後の注意点などがございましたらご教示よろしくお願い申し
上げます。この「伝染性たんかく症」は先生の口から聴いただけでどのような漢字かもわかりません。これについても教えてください。
大阪府 枚方市 S.K
A:伝染性単核症というものは、ウイルスの感染症の一つをさします。名前のように単核球(リンパ球の種類)が増えることが特徴です。発熱で始まることが多く風邪との区別
がつきにくいのですが、発熱期間が長くなり検査によって診断されることになります。症状は発熱のほかには、リンパ腺腫脹、発疹などがあり、肝臓や脾臓が腫れることもあります。血液検査では肝機能の悪化が見られることがあります。血液などの合併症が無ければ、比較的経過良好です。げんいんはEBウイルスですが、他のウイルスによっても同様の症状が起こることがあります。特に珍しい病気ではなく、今の状態ならあまり心配しなくてもいいと思います。経過だけはしっかり見てもらって下さい。Q&A;のEBウィルスの感染の可能性があると言われましたも参考にして下さい。
Q:1才8カ月の男の子ですが、血便が出ました。少しやわらかめの便ですが、便に血が混ざっているようではなく、便の下に粘液状のものと一緒に血が混ざっていました。本人はいたって元気でしたが、便をするときにぐずっていたのと、下痢のような変な音がしたので、N医科大付属病院に連れていって便の検査をしました。1回目の検査では血液反応がでました。2回目の細菌培養の検査では細菌が発見できなかったため、ウイルス性のものではなく肛門がきれたのではないかということで、しばらく様子をみてくださいとのことでした。今日で最初の血便が出てからちょうど2週間がたちますが、今日もまた出ました。毎回でるのではなく、だいたい決まって朝一で出す便にうすい血がついてます。また、必ずそのときは変な音がします。このまましばらく様子をみたほうがよいのでしょうか?ちょうど暑い日が続きだした頃でエアコンをつかいはじめた頃なのですが、何か関係があるでしょうか?
東京都 多摩市 M.H
A:粘液状のものと血液が混じっているとすれば、腸炎が存在している可能性があります。細菌検査で何も出なければ、ウイルス性のものかと思います。肛門が切れて出血したものであれば、血液だけのことが多いものです。全身状態その他に問題ないようなので、少し様子を見ていいと思います。大切なことは、食事です。消化のいいものを与え、硬いもの、脂っこいものは避けて下さい。下さい。牛乳などの乳製品は止めることが懸命です。子どもに任せて食べさせていると治りにくいこともあります。またお腹を冷やさないように注意して下さい。それでも落ち着かないか、他の症状がある場合には、もう一度診てもらって下さい。
Q:3歳10ヶ月の男の子ですが、夜中に咳が出てとまりません。先日は、夜中に咳が出て吐きました。日中でもしょっちゅう咳をしています。咳が出てから約1週間経ちます。でも、本人は大変元気です。
大阪府 松原市 K.H
A:実際に見ていないので、この手の質問は厄介です。一週間止まらないということは、診てもらっている(薬を飲んで)のでしょうか?。咳が出て吐くのは、診察目安です。診てもらっていなければ、一度受診して下さい。恐らくは風邪か気管支炎でしょう。結構咳が長く続くものもあります。比較的元気であれば重症な病気ではなさそうです。重症でなくても咳がひどいものはあります。場合によっては喘息の軽いものかも知れません。一度病院で見てもらって下さい。
Q:はじめてお便りいたします。よろしくお願いいたします。1歳1ヶ月の長男について質問したいのですが生後2日目に黄疸が強く出たため光線治療を行いました。その後は特に問題なく元気に過ごしておりますが、ここのところ体が全体的に黄色くなったような気がしています。特に手のひら、足の裏はまっ黄色といった感じで、「これは黄疸ではないか」と心配だったため予防接種を受ける際に近所の小児科医に相談いたしました。答えは、「たしかに黄色いですが、黄疸は普通
白目のところで判断するので大丈夫でしょう。(白目は黄色くなかったので)野菜ジュースとか果
汁をよく飲んでいるんじゃないの?」...とのことでした。お友達の中で遊んでいると、やはり他の子に比べて黄色いような気がしますし、大丈夫と言われてもやはりどうしても気になってしまいます。栄養の偏りなどがあるのでしょうか。今のところ好き嫌いなくよく食べてくれています。特にジュースをよく飲むということはないと思います。また、生後すぐに黄疸が強かったことと関係があるのでしょうか?注意すべきことなどがありましたら、どうかアドバイスをお願いいたします。
神奈川県 川崎市 R.K
A:メールの内容だけからは、黄疸とは違うと思います。いわゆる柑皮症(かんぴしょう)でしょう。多くは、ミカンなどに含まれるカロチンが、体質的に手や足に沈着しやすいために起こります。黄疸とは、白目が黄色いかどうかで区別
します。遺伝的要素が考えられていますが、病気として扱うものではありません。ミカンなどの柑橘類以外に、カボチャやニンジンなどにもカロチンは含まれています。量
にあまり関係なく黄色くなる場合もあります。治療は必要なく、放って置いて構いません。しばらく様子を見て下さい。
Q:サーモンパッチについてお聞きします。現在一歳になる女の子ですが、出生時にみけんとまぶた、鼻のした、うなじに赤いあざが見られました。小児科の先生や本によって意見が違うのですが、「二歳までには消える」、「小学校に入学するまでには消える」、「残る可能性が高い」などまちまちです。消える可能性があるのかどうか、症例があれば知りたいのですが。また消えない場合、なにか治療法があるのか、少しは色が薄くなるもしくは小さくなるのか。一年たった現在は、まぶたにあったのはほとんどなくなりました。鼻の下のも薄くなったような感じです。ただ、みけんのは以前より濃くなったような気がします。お返事お待ちしています。よろしくお願いいたします。
石川県 輪島市 Y.Y
A:実際に見ていないので、サーモンパッチとして話させてもらいます。サーモンパッチは約40%の子どもたちに見られる、比較的多い母斑の一つです。後頭部やおでこ、まぶたなど体の中心に出来ることも特徴の一つです。実際にほとんどは1歳前後に消えますが、中にはもっと長くかかることもあります。約5%の子供では消えずに残ってしまうといわれています。サーモンパッチであれば(恐らく間違いないと思いますが)もう少し待ってもいいと思います。それぞれの先生の言うことは、それぞれには正しいと思います。最終的には、信じられる先生を見つけて、信じることだと思います。