Q:かわむら先生、こんにちは。娘がいつもお世話になっています。今回はちょっとお聞きしたいことがあって、メイルさせていただくことにしました。喘息についてです。私は趣味で、羊の毛を紡いで毛糸を作ったり、染織をしたりしているのですが、糸を紡ぐときに落ちる毛によって子どもが喘息になるからやめた方がよいという話を先日聞きました。さっそく、クリニックNEWSの喘息の項を読んでみました。娘は今のところ、喘息の兆候は見られないので、羊毛による喘息にはならないと考えてもいいのでしょうか?
。それとも、今は大丈夫だけれども、羊毛を吸い込んでいるうちに、花粉症と同じようにある日突然、羊毛に対してアレルギー反応を起こすということもあるのでしょうか?
。糸紡ぎをやめた方がいいのかどうか、考えあぐねています。先生のお考えを聴かせていただけるとうれしいです。娘には今のところ、特にアレルギーの症状は見られませんが、私はアトピーで小学生の頃、手足に軽い湿疹ができていました。(中学生になる頃にはよくなりましたが)
宮城県 仙台市 Y.O
A:まずはアレルギーについてです。花粉症を例にとると分りやすいので説明します。花粉は産まれたときから日本人は全員吸っています。しかし花粉症にならない人もいっぱいいます。つまりアレルギーの要素がなければ、出ないものなのです。糸紡ぎが今後喘息の原因になるかどうかは、分りません。それを心配することは、花粉症にならないかと心配して、今からマスクや眼鏡をかけることと同じです。ですから可能性として否定は出来ませんが、止める必要がないと思います。但しこういうことはお母さんの心配が優先するので、よく考えてみて下さい。また趣味を止めることとの引き換えなのですから、そのことも考えて見て下さい。
Q:小5の娘が約1ヶ月微熱が続いています。7度位の熱が一日に朝とか夕方とか、疲れた、だるいと言ったときに出ています。それ以外は6度2分とかになります。親が見ていて何か自分の体温が調節できないような感じです。掛かり付けのお医者さんに見てもらいました。おしっこと、血液と、胸のレントゲンと、お腹のエコーを調べましたがなにも異常がないそうで、お母さん安心して下さいと言われました。しかし、その後も毎日必ず7度になります。毎日見ているのでこの子の異常がよくわかります。遊んでいてもすぐ、疲れたといいます。学校で頭が痛くなることもあります。一ヶ月前までは人一倍遊んでとても元気な子でした。親としてとても心配です。満10才で初潮はまだです。何かほかに原因がありましたらよろしくお願いいたします。
栃木県 足利市 A.S
A:微熱以外の症状はあまり強くないので、この文面から何か病気を推測することは出来ません。一般
論でお話ししますが、微熱が続いてなんとなく元気がないというときのは気になることです。但し状況によっては37.0℃前後で続くようなこともあります。病気を疑う場合は当院でも同様の検査をします。今の検査結果
で異常がなければ、心配な病気の可能性はないと思います。お母さんの心配はよくわかりますが、これ以上の検査といっても簡単にできるものでもなく今の状態で必要はないと思います。つかれているなら休ませてあげて下さい。症状はなく検査でも引っ掛からないような、風邪の中まで体調を崩しているだけかも知れません。お母さんたちの中には、子どもが疲れているといって心配しているくせに、学校や幼稚園に行かしていることがあります。疲れているなら休むのが原則です。休むほどでないと思うのなら、お母さんもそう思って出してやって下さい。疲れていると思いながら、子どもを無理やり出すのは考えものです。要は考え方かも知れません。掛かり付けの先生も小生も大丈夫といっているのですから。経過をちゃんと見てもらうことは必要ですし、症状が変わったら早めに受診して下さい。
Q:2日前に初めての子どもが生まれました。女の子です。しかし、いわゆる情報誌だけでは不安な部分がありまして、メールを送らさせていただきました。なにしろ28歳にして父親になってしまったものですから何だかんだと分からないことだらけです。まずこの時期、何に気を付けなければいけないのかお教え下さい。とにかく何でもいいのです。よろしくお願いいたします。
埼玉県 北葛飾郡 K.M
A:これからも含め最も大事なことは、父親という自覚を持つことです。そのためには、あまり細かいことを気にしないででんと坐っていることも大切です。赤ちゃんにとって大事なことは、家族です。家族の輪を守り、夫婦仲良くし父親の姿を子どもの前で見せることです。後は自然に覚えていくものです。物事の学習には経験が大切です。しかし育児は経験できるものではなく、これから経験していくものです。その経験を通
してお父さんもお母さんも学んでいくのです。赤ちゃんというものは、元気に泣いて、よくおっぱいを飲み、機嫌が良ければそれでいいものです。後は当院のホームページや情報誌を参考にし、その折々に対処することを考えてみて下さい。何も起こっていないのに、起こることを心配して勉強しても身に付きません。ともかく父親とは何かということを自分なりに考えて、接してあげて下さい。
よい育児が出来ることをお祈りしています。
Q:初めて質問させていただきます。3歳の男の子です。1月ほど前に妻が誤ってこどものちんちんのさきを、つめで傷つけてしまいました。子供がいたがるので、次の日病院でみてもらって、たいしたことはないとのことで、塗り薬をもらって塗っています。しかし、週に1度ほど子供のちんちんの皮をむいて洗ってやるのですがずっと少しずつの白いうみのようなものが、皮や鬼頭の回りに付いています。(膿と言うよりおからのカスのようです。)傷ついたころは痛がっていましたが、いまは子供はまったく気にしていません。一週間ほど前に尿検査をしてもらいましたが問題はないとのことでした。俗に言う ちんかす とゆうものでしょうか。それにしては少し量
が多いと思うのです。ケガとは関係なく何かほかの病気ではないでしょうか。よろしくお願いします。
大阪府 大阪市 H.N
A:実際に見てみないと何ともいえませんが、一般論をお話しします。亀頭と包皮の間に細菌が入り、炎症を起こして化膿するものを包皮亀頭炎と呼びます。赤く腫れて痛みを伴いパンツに膿がつくことで分ります。そこから考えるとどうも違うようです。包皮が十分剥けない子どもの中には、剥けない部分に白く垢みたいなものが貯まって少しづつ出てくることがあります。(産まれたときから貯まっていて細菌の感染ではないため、半分乾いたような粕のようです)それであれば心配ないと思います。(皮の向こう側に、白い固まりが見えます)十分剥けてくると無くなってしまいます。
以上かどうかは診察しないと分りません。心配であればもう一度掛かり付けの先生に見てもらって下さい。飛び火との姜家はなさそうです。
Q:私が母乳マッサージに行った時の事です。もうすぐ3ヵ月になる子供を見て、「頭が大きいねぇ」「ミルクを与えすぎると頭ばかり大きくなるよ。せいぜい60ccに止めて」と言われました。それまで、母乳に足してミルクを100cc飲ませていました。2ヵ月に入って急に100cc飲んでいたミルクを全く飲まなくなりました。今は午前中は母乳だけ昼近くになるとミルクを40ccなり60cc足しています。母乳の出が良くなってミルクを飲まなくなったのならいいのでしょうが、その頭に関係して飲めなくなってきているのかと不安に思います。眼科に行った時、ドクターが子供を見て「なんか、頭が大きいなぁ」「乳児検診行ってる?」と聞かれました。1ヵ月目、2ヵ月目と小児科医には行っております。水痘症はミルク等を飲まなくなったり吐いてしまったりし、頭の中で膨らむので外観では判断出来ないと伺いました。何かしらの検査が必要でしょうか。まだ、先に書いたような症状は出ておりません。
I
A:現在の月数や頭囲(頭の周りに長さ)が書いていないので、はっきりしたことはいえません。確かに話の内容からは、頭が大きいかも知れません。健診で計測してもらった頭囲や胸囲を母子手帳の後のページで比較して下さい。
頭が大きいねぇ」「ミルクを与えすぎると頭ばかり大きくなるよ。せいぜい600ccに止めて」とは全く根拠のない話で、間違いです。それが事実なら母乳が出なくてミルクだけ飲んでおる子はみんな頭が大きくなるはずです。われわれ小児科医は、こんなお母さんの気持ちを考えない言い方はしません。またミルクは、母乳で足りない分を十分与えることが必要です。ミルクの量
を大人の意志でコントロールすることは、空腹時におあずけで待たされるのと同じです。空腹(ひもじい思い)は子どもの精神をいいほうには向けません。満足して育つことが今も将来も大切なことです。しかし母乳が出ていればミルクの量
は少なくても問題ありません。体重について記載していないので増加は問題ないと考えれば、母乳が出るようになったのでしょう。
脳の中に水が溜まって大きくなる病気は水頭症(メールでは間違っていました)もあります。しかし健診で指摘されていなければ、まず大丈夫だと思います。母子手帳で、頭囲を確認して、心配なら掛かり付けの先生を受診して下さい。