Q:初めてお便りします。5日前に長男が(10ヶ月)が発熱しまして、小児科を来院した所、突発性発疹ではないかとの事でした。しかし、4日経っても熱が下がらないので再度来院して、血液検査をしてもらい、その結果
「GOT、GPTの値が高いのでEBウィルスに感染している可能性があります。」と言われました。その後その病院が連休をっとているので、連絡がつきません。様子を見るとの事ですが、EBウィルスに感染している場合、完全に治癒するのでしょうか?又、このケースの場合、肝炎は考えなくていいのでしょうか?お忙しいとは思いますが、御返答のほど、よろしくお願いします。
茨城県行方郡 O.T
A:EBウィルス感染症は、単に肝機能が高いだけで診断するわけではありません。熱が続き、リンパ腺が腫れたりします。検査では肝機能が高く、血液検査でリンパ球が増えるものを伝染性単核症といってEBウィルスなどによって起こります。突発性発疹でも肝機能が少し高くなることが有るので、これだけで区別
はできません。今の状況では、EBウィルスの可能性はわかりません。また肝機能の値がわからないので一般
的な肝炎は考えなくてもいいのではないでしょうか?(数字を言われていないようなので)
返事:おかげさまで、子供は元気になりました。やはり突発性の発疹だったようです。
Q:はじめて質問します。10カ月になる男の子なんですが、生後間もなく湿疹が出始め最近ではずいぶん湿疹はましになってきたのですが、今度は鼻水と咳、最近では喉がぜえぜえといい始めました。食事もよく吐き、食後すぐに顔や体が赤くむくむので、アレルギー専門の医院で検査をしてもらいました。結果
は卵、大豆、小麦、魚(かれいと鮃以外全部)鳥肉に強い反応がでてしまいました。反応がでた食べ物全てを除去するように言われました。食べられるものは野菜全般
と芋類、海草類、米、それから蛋白質は牛、豚、カレイ、鮃、を各々10日に1回だけです。毎日、野菜の水煮(塩味)ばかりの献立になってしまいます。蛋白源はアレルギー用のミルクなんですが、もともとミルクは好きではないので1日に400cc程度しか飲みません。体重も現在10ヵ月で7.8kgでかなり小さめです。(除去食を始めて1週間ですが100g減ってます。)除去食を始めて、湿疹や咳は良くなりましたが、栄養面
で大丈夫が心配です。アレルギー医院の先生にも相談して見ましたが、”ミルクで栄養はとれるから大丈夫ですよ”と言われました。生後すぐから受診している小児科の先生は、食事の除去をすると次に食べたときに強い反応がでるから、徐々に食べさせて慣れさせることが必要だと言われました。
長々と状況を書いてしまいましたが、質問したい内容は次のことです。
1、反応の出た食品を除去すると確かに症状は良くなります。しかし、将来的に見た場合、除去するほうが良いのか、少しづつでも慣らすほうがよいのか?
2、こんな極端な食物の除去をして栄養面で本当に大丈夫なのか?
3、体重について、10ヵ月で7.8kgというのは心配ないか?
京都府京都市 K.K
A:答えはかなり難しいのです。現在多くの小児科の医師は、極端な除去食について慎重な意見を持っています。アレルギーの検査だけでそれが原因かどうかは、わからないことがあります。検査は出るが、症状はでないこともあるのです。そのことを証明するのはなかなか困難ですが、ぜーぜーする前にそれらのものを食べていなかったのか、食べても症状が出なかったのかということが大切になります。最初は湿疹で、後はぜーぜーということも考えられますが、それではなぜ後は湿疹ではなかったか考えてみてください。おかしいかも知れませんね。同じものを摂取していたのに湿疹がよくなった理由はどうでしょう?最初の湿疹は乳児湿疹で、後の症状は風邪とは考えられないでしょうか?もちろんアレルギーを否定しているわけではありません。小生の場合、除去食を進めるのは症状が非常に重い子だけです。湿疹がひどく夜も寝られず、掻き傷が絶えずいつも血が出ているとか、喘息の発作で明らかに食べ物に関係しているとか、食べ物に反応して蕁麻疹やぜーぜーが発作的に起こるような場合だけです。
小生の除去食についての考えは、かかりつけの小児科の先生と同じと考えてください。今の時期に大切なのは、将来の脳の発達です。その意味でも栄養は考えてあげることは必要と思います。
これだけではものは言えません。体重が減っているようでは、心配です。
アレルギーの治療は簡単ではありません。その大きな問題は、お母さんたちの理解です。多くのお母さんたちは、除去食と与える栄養の両方を満足させようと思っているのです。またメディアの責任もあり必要以上に、食べ物を悪者扱いにしています。育児、子育ては、今を見ているだけでは不十分です。将来のその子の姿を見て、今を考えるのが大人たちの責任です。難しいとは思いますが、そう考えて、お母さんたちも勉強してください。
Q:1歳6カ月頃から排便時に出血するようになりました。軟らかい便の時にはないのですが、普通
の便(コロコロうんちの時だけではなく)のときに赤い血が便器に、それとわかるほどつきます。量
にして、1〜2CC程度でしょうか。色が鮮やかなので、腸からの出血ではないと素人考えで今まで放って置いてしまいましたが、本当のところはいかがでしょうか。本人はいたって元気で、お尻を痛がっている様子もありません。食欲も旺盛です。必要であればお医者さんにみてもらいます。よろしくお願いいたします。
千葉県印旛郡 C.M
A:柔らかいときはなく、普通の硬さの時に出るもので色が鮮やかな場合は、肛門からの出血でしょう。お尻の穴の締まりがいい子(余り表現は良くありませんが)は、少し大便がふとくなるだけで硬さに余り関係なく切れて出血します。その傷が治る前にまた排便すれば、繰り返してしまいます。大人の切れ痔とは違って将来的な心配は余りありません。診断のためには、肛門の傷を確認することも必要です。その点を気にしていれば、様子を見ていても大丈夫だと思います。心配なら、小児科や小児外科の先生に見てもらって下さい。
Q:はじめまして。Q & A コーナーで色々な方の悩みを拝見させて頂き、参考になりました。実は私の7歳になる息子も毎晩必ずおねしょをたっぷりと(多分何度も)して、朝起きるまで全く気づかない状態です。起きている間はめったにもらしたりしません。叱らず励ましながらやってきましたが、本人の精神的負担を考え早めの治療をと、かかりつけのお医者様にお伺いしたら、「ブラダロン」等の薬を処方されました。しかし、お腹が緩くなったりする以外は少しも良くならず、ずっと薬づけになるだけみたいだったので止めてしまいました。
ところで、
1、夜間に水分を控える以外に、糖分や塩分を控えるように、というアドバイスがありましたが、これはどういう理由からなのでしょうか?
2、ホルモンの働きに関する薬の処方等による治療法も海外では行われているようですが、こういったものは日本では行われているのでしょうか。(この薬は使っている間しか効果
が無いらしいとも聞きましたが。「ブラダロン」はこの系統の薬ですか?)
3、「眠り」のパターンが正常でない為におねしょをしてしまうケースがよくあるという事も聞きました。
この場合は、集中力が長続きせず飽きっぽいという症状も現れるという事ですが、この場合についての治療法もあるのでしょうか?
先生のお話の中で、「大変なのはお母さんだけで子どもは何とも無い」ように書かれていたと思いますが、大きくなればなるほど本人の心に大きくのしかかるものと思います。毎日布団が濡れていないかの不安で目が覚め、いつまでもおねしょマットもはずせず、友達の家に泊まる事も出来ず、団体旅行なんてもってのほか、いつまでこのままなのか、と不安と自信喪失にさいなまれる。実は私自身がかなり長くおねしょに悩んだ経験があり(毎日ではありませんが高校生位
まで)、暗い気持ちをずっと引きずっていたのをよく覚えているので、余計子どもが不憫でなりません。
かかりつけのお医者様は小児専門医ではなく、一般の内科・小児科医でとても忙しく、いろいろ詳しく相談をするという事はなかなか出来ません。このように
E-mail ででもご相談にのって頂けるのはとてもありがたい事です。よろしくご回答お願いします。
東京都 M.K
A: 1:尿というのは、浸透圧によって出てきます。尿の働きは、いつも血液の濃さ(浸透圧)を調整しているのです。またのどの渇きも、血液の濃度に左右されます。甘いものやしょっぱいものを食べるとのどが乾くのは、このためです。のどが渇けば、水分を飲んでしまうわけですから、避けたほうがよいと思って下さい。糖を尿に排せつするのは特殊な場合ですが、塩分を取ると血液の濃度を一定にするため、不必要な塩分は外に出さなければなりません。そのときに水分が出る、つまりおしっこが出るわけです。
2:抗利尿ホルモンといって、尿が出るのを押さえるものが有ります。保険適応は通
ってませんが、やっている先生はいます。鼻に噴霧することによって効果が出ますが、効果
は一時的で、毎日しなければなりません。ブラダロンは、膀胱の収縮を押さえる薬で、違います。他にも別
な作用で効果が有るといわれる薬も有ります。トフラニールという薬も有ります。
3:眠りのパターンが正常でないというのは、尿意を催しても目が覚めないということです。そのことと集中力は、必ずしも当てはまるとは限らず、それはもともとの性格かも知れません。確かに夜尿症の一部には精神的な面
の問題が関与しています。その場合は精神療法ということも考えられますが、この場合は関係ないと思います。
暗い気持ちについては、確かに心配なことと思います。お母さんの立場を医師がすべて理解するわけには行かないかも知れません。いづれ治るとお母さんが信じることが大切です。お母さんの不安が、子どもに伝わっているかも知れません。(無意識のうちにもです)
あとは、専門の先生か信じられる先生を探すということです。やはり小児科単科の先生に見てもらうのがよいでしょう。内科小児科の先生は、ほとんどは内科つまり大人の病気を見る先生です。大学病院の内分泌の先生も詳しいでしょう。十分な回答にはなっていないかも知れませんが、考えてみてください。
Q:実は、先生にお伺いしたい事がありメールをさせていただきました。私の子供(小学校1年 男児)が、先日学校の健康診断で再検査を受け、心臓の部分だと思いますが、「右室肥大の疑い」で精密検査をしなければならない事になりました。子供は、今まで風邪はよくひきますがレントゲン 等でも何も言われた事もありませんし、いたって健康な状態にあると思っていたのですが、その様に、言われますと非常に心配です。その「右室肥大の疑い」とはどう言う事なのでしょうか?又、どの様な病気?なのでしょうか?今後、どうなのでしょうか?(精密検査の結果
次第だと思いますが)精密検査まで、間があいていますので、意味だけでも知りたいと失礼ながらメールさせて頂きました。
大阪府 S・H
A:健診で右室肥大の疑いというのは、恐らく心電図の検査の結果だと思います。心電図は電気的な反応で診断するため、時々病気でなくても所見が出ます。右室肥大の疑いというのは電気的な変化で、病名ではありません。もちろん病気が隠れている可能性はあるわけですが、今までの状況からはあまり心配ないと思います。精密検査は、診察、レントゲン、超音波などと思います。その結果
が出るまでは、疑いとのみ考えていいでしょう。やはり精密検査の結果が出るまでは診断はできませんが、余り心配しなくていいと思います。