99 シーズン
Q:さて、今年もインフルエンザの予防を考える季節となりましたが、我が家の1歳11ヶ月の娘は、アナフィラキシーショックの経験からインフルエンザワクチンの接種が出来ません。以前、何かの文献で、板藍根(ホソバタイセイ)の抽出液には殺菌効果
が高く、風邪やインフルエンザの予防に効果大と読んだことがありました。また、中国では、実際に中国医学のインフルエンザ治療薬として使われているともあったのを、おぼろげながら記憶しております。インターネット上で、中国漢方のホームページを訪問してみましたが、情報は得られませんでした。もし、それが確かなことであれば、娘のような体質を持つ方々にも朗報だと思うのですが・・・。おいそがし所誠に申し訳ございませんが、この情報についてなにかご存じでしたら、是非ともお返事をいただきたく、お願いいたします。
東京都板橋区 M.O
A:御返事します。残念ながら、小生もそのような情報は持っていません。またこれが事実なら、もっと大々的に、マスコミなどで報道もされるでしょう。漢方というと何やら神秘的な響きもあり、魅力的に感じますが、現在の医療での割合は高くありません。漢方でも西洋医学でも、本当に効果
があれば、子供たちの苦しみを救いたい小児科医は必ず使うはずです。おそらくは、証明できるほどはっきりした効果
はないのかもしれません。この答えは小生の情報不足かもしれないので、悪しからず。探して見つからないことも、一般
的ではないことを示しているのではないでしょうか。今年中に新しい西洋薬がでるという話もあります。
返事:この度は板藍根(バンランコン)の件で温かいお返事を、ありがとうございました。これは、私の率直な意見なのですが、私自身、子供の頃から病気がちでしたので、今までたくさんの対処療法を経験してきましたが、ふと、対処療法よりも(インフルエンザを初めとした)予防医学が大切ではないか、と思うようになりました。その『予防』の一つとして、最も有効とされている手段として『ワクチン接種』がありますが、娘のように(アナフィキラシー・ショックにより)ワクチン接種を受けられない子供には、ショック要因を除いたワクチン製法や、私のように気が小さく、注射の行為だけで軽いショック状態になる者には、経口ワクチンが開発されたら夢のようなお話ですね。世の中には私たち親子のような人は大勢いると、医療現場においでの先生はご存じのことと察します。また、予防医学の技術を持った先生を、かかりつけ医としていられたら、どんなにか心強いことでしょう。もし、もし発病したとしても、普段から信頼感を抱いていれば、安心して、診察、治療を受けられると思うのです。先生は、予防医学についてどのようなお考えを持っておられますか?。いつか、先生のホームページで拝見できる日が来ることを、心待ちにしています。どうぞ、これからも未来を担う子供達のために、私たち、親の良きアドバイザーとしてご活躍下さい!。いろいろ、医事について無知なる故のご無礼がありましたら、お許し下さい。
Q:インフルエンザと予防接種について教えて頂きたく、メールいたしました。今まで、熱をだしたことのある子供より、ない子供のほうが重症になりやすいというのは、本当でしょうか?市販薬を飲ませると、脳炎、脳症のひきがねになるというのは本当でしょうか?ぬ
るカゼ薬(VICKS Vaporubのようなもの)は使ってもよいのでしょうか?予防接種は安全といわれている一方、重大な副反応がある(紫斑や全身マヒの後遺症が残った)という人もいます。そのような副反応はどのくらいの割合でおこるのでしょうか?11月に接種の予約は入れてあるのですが、そのような話を聞くと、受けるべきか迷ってしまいます。10月20日に各病院にワクチンがはいったと聞きました。ロシアではエリツィンさんがかかったらしいですが、日本ではまだいないと思いますが、今年のワクチンはあたっているのでしょうか?あたり、はずれの情報はどこかでわかるのでしょうか?わかった場合、はずれていたら12月の2回目はパスした方がよいのでしょうか?よろしくお願いいたします。
愛知県春日井市 M.N
A:御返事します。熱とインフルエンザには、関係がありません。市販薬を飲ませると脳炎など引き金になるということも、正確ではありません。いわゆるアスピリンなどが、場合によっては脳症のきっかけとなることもある程度に考えて下さい。あくまでも理論的なこととしてでいいでしょう。しかしインフルエンザとわかれば、病院を受診するほうがいいでしょう。予防接種の副反応は、そんな重大なものはありません。確かに本当に希に起こることがあるのも事実です。果
たして脳炎になることとどちらが多いかというと、脳炎の方が心配です。外国では老人もたくさん接種していますが、大きな問題はないようです。またいまのところ型ははっきりしていません。エリツィンがインフルエンザかどうかは、政治的背景もあり、不明です。後はQ&Aのインフルエンザ特集を参考にして下さい。これ以上のことは、接種する先生にじかに、伺って下さい。
返事:お返事ありがとうございました。副反応がほとんど心配ないということ、インフルエンザ流行まっただなかに1才6ケ月健診があること(歯の健診もあるので、もらいそう...)また、2000年問題なにかおこるかも派の私は、主人ともよく相談し、やはり、受ける方向でいこうと思っています。イロイロ教えて頂き、ありがとうございました。文章が下手で失礼な点もあったかと思いますが、すみません。本当にありがとうございました。
Q:はじめまして、ホームページ拝見しております。今回1歳9ヶ月の長男のことで質問致します。この冬のインフルエンザにそなえて、予防接種を受けようとしておりました。インフルエンザじたいがまず、怖いのですが長男はすこし喘息気味で、インフルエンザになると喘息の方もひどくなるのではとも言われたためです。(主治医がその時は受けた方がいいよ。とおっしゃいました)ですが、卵アレルギーがあるために、皮膚にワクチンをつけてテストをしていただいた結果
陽性反応が出るので、見送った方がいいと言われました。(生理食塩水で薄めたワクチンも試しましたが同じ結果
でした)アレルギーの検査は、7月に行ったものが IgE91、ハウスダスト1.81、卵白10.66となっております。一年前に検査したときより年々、値は高くなって今年はハウスダストまで出ている状況ですが、これはあくまでも検査の結果
だと思い今まで、卵も火を通したものは普通に食べておりました。特に、アトピーでもなく、食べても何もないことが多いです。たまに、卵のせいか、それとも他の食品のせいかわかりませんが口の周りがあれたりします。このような感じの長男なのですが先生はインフルエンザの予防接種に対してどのようにお考えなりますか。又、皮膚反応があるのに受けた場合、どんな副反応がでるのでしょうか。だんだん遅くなると効き目も時期がずれてしまうし、ワクチンも無くなってしまうな、と考えてどうしようか夫婦で考えております。
兵庫県尼崎市 S.S
A:御返事します。卵アレルギーに対する予防接種については、一定の見解がありません。麻疹の予防接種はどうでしたか。麻疹のワクチンにも卵の成分が含まれています。麻疹のワクチンの時反応が無ければ、心配ないと思いますが。当院では麻疹のワクチンや卵による症状がなければ、接種しています。インフルエンザに関してはQ&Aのインフルエンザ特集も、参考にして下さい。またインフルエンザのワクチンの注意書きには、以下のように記載されています。
接種上の注意 接種要注意者(接種の判断を行うに際し、注意を要する者) (略)健康状態および体質を勘案し、診察接種適否の判断を慎重に行い、注意して接種すること。
(略)5.本剤の成分または鶏卵、鶏肉、その他鶏由来のものに対して、アレルギーを呈するおそれのある者。
これを読むかぎりには、接種してはならない(禁忌)とはなっていません。しかし最終的な判断は、接種医の裁量
によるものです。どちらが正しいというものではありません。医療機関によって判断が異なることもありますので、他で相談してみてはいかがでしょうか。ただし親御さんが納得して、受ける必要があります。
返事:お忙しいところ、早々のお返事ありがとうございます。麻疹のワクチンでは反応がなかったので、もう一度夫婦で相談して考えてみます。このようなホームページがあり、新米母親にはとても心強いです。ありがとうございました。
Q:10ヶ月の息子の母親です。11月号のたまごクラブを読み、インフルエンザには予防接種が有効ということを知り受けておきたいと思いましたが、10ヶ月では受けられませんか?。以前は流行の型とはずれれば無意味ともいわれていましたが、何でも今は大きくはずれることもなく、はずれたとしても罹った場合軽めに済むとか。先月末、親子で風邪をひき微熱と鼻水に苦しみ、息子にいたっては2週間も食欲が落ちてほとんどオッパイのみという苦い経験をしたということもあり、多少でも防げるものならと思った次第です。接種時期、回数、また費用についてもお教え頂きたいと思います。(子供と一緒に親の私も貴院で接種、受けられま
すか?)ちなみに、息子は10月にポリオの1回目を受けました。以上、よろしくお願いいたします。
宮城県仙台市 K.O
A:御返事します。インフルエンザに関しては、小児科ミニ知識、Q&A(インフルエンザ特集も含めて)を参考にして下さい。インフルエンザの予防接種は、6ヶ月すぎていれば可能です。当院でも1歳未満のこどもにも接種しています。またポリオのワクチンとの関連ですが、原則として1ヶ月の間隔が必要です。ただし止むを得ない場合には、間隔が短くても緊急避難的に接種することがあります。インフルエンザが流行してからでは、間に合いません。できれば11月中に受けたいものです。接種回数は2回(2〜4週間)です。1ヶ月が理想とされています。金額は1回3000円+消費税です。もちろんおとなも受けられます。今月号のインフルエンザの記事も参考に。
Q:川村先生いつも大変ありがとうございます。おしりのおできは繰り返すものの、私もあまり神経質にならずつきあえるようになりました。今回はインフルエンザの予防接種についてです。12月から保育園にいく予定です。インフルエンザの予防接種を受けた方がいいか、迷い悩んでます。受けるなら11月中がいいとのことですが、生後10ヶ月で受けても大丈夫だろうかとか、思っています。副作用の心配はないでしょうか。小児科の先生ではインフルエンザの予防接種は反対されている方もいるようで、副作用のことをいわれると怖くなり、どうしたらいいか考えてしまいます。それから、医療機関によって値段が大きく違うのですが、内容が違うということがあるのでしょうか。あるところでは二回接種で8000円、あるところでは2000円といわれました。安いのは魅力ですが、何だかかえって心配になったりで・・・。接種にあたって選ぶ医療機関のポイントもあれば教えて下さい。小児科でなく、内科でもいいのでしょうか。ちなみにかかりつけ医は一才未満はしない主義です。よろしく御願いします。
神奈川県横浜市 S.K
A:御返事します。予防接種に関してはQ&Aに特集がありますし、今回の院内報にも載せました。ホームページにも、もう少しで載せる予定です。参考に。予防接種料金は全て、各医療機関で独自に決めるものです。大ざっぱな料金体系はあるかもしれませんが(統一価格になる独占禁止法に触れます)、基本的には自由です。しかし予防接種のワクチンは、国家の検定を受けているものしか使えません。ですから料金は違っても、内容は全く一緒と考えて下さい。一般
的な商品では、同じであれば安いものを選びます。ワクチンもそう考えていいと思いますが、一つ大事なことは安心です。値段より、かかりつけで接種する安心感を大事にすることも、必要かもしれません。当院では親御さんの希望があれば、1歳未満でも接種しています。内科か小児科かという答えは、小生の立場からは小児科を勧めます。内科は大人の病気の先生で、小児科はこども専門と考えて下さい。かかりつけでは1歳未満を接種しないのであれば、どうしてもの場合には他でということになるのでしょう。
返事:この度もさっそくのご回答、ありがとうございます。いつも大変心強いです。さてインフルエンザの予防接種ですが、かかりつけの小児科で実施することができることになりました。来月から保育園にいくのでやっぱり実施しておいたほうが安心だということでやることに決めました。またこれからもいろいろとご相談が多くなりそうですが、よろしく御願い致します。本当にありがとうございました。
Q:はじめまして、インフルエンザについてお聞きしたいんですが。予防接種の値段なんですけど、おいくらぐらいが仙台の相場なんでしょうか?家は去年家族全員、かかり大変だったんです、ぜひ接種したいと考えてるんですが。あと大人も、子供と小児科で出来ますか?もう1つなんですが、今年のインフルエンザの特長と、流行の予測を教えていただきたいのです、よろしくお願いいたします。
宮城県仙台市 M.K
A:御返事します。残念ながら接種料金の相場というのはありません。料金を統一することは、独占禁止法に触れるのです。ですから料金は各医療機関で、違うのです。電話などで確かめて下さい。当院のまわりは、3000〜4500円ぐらいでしょうか。ちなみに当院は3000円+消費税です。大人も小児科で接種することが可能かということですが、当院では家族には接種しています。これも電話で問い合わせるしかないでしょう。またワクチンは不足しています。接種する場合には、早めにと思って下さい。流行状況や特徴は、まだわかりません。残念ながら、流行しないとわからないことなのです。