かわむら こども クリニック NEWS 平成20年10月号
母親の心?看護師の心! 看護師 佐藤 陽子
看護師の佐藤です。この度、産休では皆様にご迷惑をおかけしました。おかげさまで無事出産することができました。5年ぶりの出産を経て職場復帰するまでに経験した、ちょっと心配だった話を聞いてください。
職場復帰を9月16日に控えた二連休前の13日。オムツ交換の時に足を触ると熱い。体温を測ると38℃。えっ本当に1ヶ月で、ちょっと心配…。これは川村先生に診てもらわねばということで受診。発熱して1日目でしたが、3ヶ月前の発熱なので血液検査をして頂きました。幸い結果には異常なしということで薬を頂いて帰ることに。でも、川村先生はそのまま「さようなら」と帰らせる小児科医ではありません。連休中のことまで考えてくれる先生。熱が続いた時に病院でしっかり診てもらえるように、他の患者さんと同じように、急変時に病院を受診できるように紹介状を持たせてくれました。「使わないのが一番いい。御守りに持っていきなさい。」とお母さん方に話します。するとお母さんは、心配顔から笑顔になって帰ることができるようです。私も同じでした。薬の他に『安心』も処方してもらって帰りました。連休中は微熱程度で徐々に下がってきたので、「きっと御守りの効果に違いない」と思いながら、保育園の準備をして眠りにつきました。ところが、夜中の授乳の時「なんか熱い」、熱を測ってみるとなんと38.2℃。朝になっても下がらず朝一番に受診。再度血液検査。結果は同じ。一般状態はいいので家で様子をみることに。そして午後には、38.4℃に。どうしよう、もう一回受診しようか。でも検査もしてあるし…電話してみようかと悩んでいると、突然電話が鳴りました。電話の相手は看護師の中米さん。この世に以心伝心ってあるんだ!!と感激。そしてすごくホッとしました。
主人や姑の心配もあり、生後3ヶ月前の発熱なので、念のためにこども病院に経過観察と検査のための入院となりました。検査が終わり、その後病室へ。看護師さんに病棟内を説明してもらうためにエレベーター付近へ行くと、なんと川村先生が。何故ここへ。入院した患者さんの様子をみるために、先生が病院へ行くことは知っていましたが、まさか自分までもという気持ちで、すごく驚いただけでなく、嬉しさもいっぱいでした。担当の虻川先生と一緒に来てくださり、虻川先生には検査結果や治療方針を丁寧に説明して頂きました。虻川先生は、川村先生とどこか似ているところがあって、同じオーラが出ているように感じました。川村先生と並んでいると、ダブルのオーラで、私は“安心感”で心満たされてしまいました。息子もそのオーラを感じたのか、その後から微熱になり、次の日からは平熱になりました。
検査の異常もなく退院の日、虻川先生には「なんだか何もしませんでしたが…」とおっしゃられたので、私は「大きな安心を頂きましたので」と言いました。今回のことで「母親」とは、心配する生き物だということを実感しました。当院を受診するお母さんを見て「こんなに子どものことを心配してあげられるってすごいなぁ…こんなに思われている子どもは幸せね…」と思っていました。今まで上の子は大きな病気をすることはありませんでした。保育園に2ヵ月から行き始め3年間は、咳、鼻水は当たり前。発熱も当然のこと、ひどい時には1ヵ月に4回毎週熱が出たこともありました。でも、たくさん風邪をひくことに対して、あまり心配することはありませんでした。いつも川村先生のお母さんにするお話を聞いていたので、「この子は、今のうちにたくさん風邪をひいて、いろいろな風邪の免疫をつけて頑張っているんだ」と見守ってくることができました。5歳の兄は今ではめったに風邪をひかなくなりました。でも私は母親としては、考えがちょっとあっさりしすぎていたかもしれません(笑)。
今回、上の子では経験しなかったことで、心配は大きくなるばかりで、すっかり“心配性の母親”になってしまいました。川村先生は、ふだんから診察で気になった子どもさんのお家に、その日の午後や次の日に看護師に電話で状態を聞いてもらうようにしています。電話口のお母さん方は、クリニックからの電話をとても喜んでいるようです。今回、患者としてクリニックからの電話をもらい、電話の意味合いを実感することができました。まるで、神様から救いの手が降りてきたような気持ちでした。子どもの入院というのはいい経験ではありませんが、お母さん方の心を知るにはとてもよい経験でした。これからも、経験を仕事に生かして、クリニックの理念である「お母さんの不安・心配の解消」に、努めていきたいと思います。
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