8月末は毎年、日本外来小児科学会に参加しています。学会の役員をしているため前日からの参加となり、皆さんにはご迷惑をお掛けしています。お詫びの変わりに、今年は学会の様子を報告したいと思います。
今年は8月27日〜29日に、田原卓浩会長のもと福岡で開催されました。この学会は小児科の開業医が中心で、今年は2000人を超える参加者が集まりました。普通の学会は医師だけなのですが、看護師や薬剤師、事務スタッフが参加できるのが特徴です。今年は福岡ということもあり、残念ながらスタッフの参加はできませんでした。
学会に行く前に友人と合流するために26日の午後の便で伊丹空港へ。大阪に1泊して、午後に福岡に向けて飛行機で。空港に着いてすぐホテルに直行。休む間もなく、福岡国際会議場へ。今回の学会では4〜5つの仕事があり、準備で眠れず大変な毎日。第1、2の仕事がパネル展示で、院内報と私の工夫。事前に貼るポスターを送っていたにも関わらず、荷物が見当たりません。会場の担当者を捕まえても、探してますのひと言。16:00から役員会、とりあえずあきらめて会議へ。ポスターの件が気になり、議題が耳に入らなかったことは言うまでも無く。事前にお弁当を予約、でもお弁当は無く皆で1Fのレストランへ。旅の楽しみのひとつはグルメ。にもかかわらず、なんとメニューは...?カツカレー!まあ大好物のひとつだからOK。急いで食べ終え展示会場へ。やっとポスターが見つかり、担当者に手伝ってもらって完成。私の工夫のテーマは「創刊200号を迎えた院内報〜理念と活動〜」で、200号の展示とともに、当院で理念「お母さんの不安・心配の解消」基に続けているHPや『お母さんクラブ』の紹介。そして2004年にHIS研究センターで受賞した第1回広報企画賞の紹介、最後まで自己顕示欲の強い院長の自慢のための展示だったかも。18:00時からはイブニングカンファレンスで、テーマは「より積極的に情報を発信しませんか〜インターネットの可能性を探る〜」。まさにこのテーマは、日本広しと言えども院長の独壇場。熊本(しまだ小児科)の島田等事務長と共同で開催。2時間のカンファレンス中30分以上もHPを見せながらのコメント。ここでも院長の自己顕示欲が出てしまった(笑)。20:00に終了。役員の先生と街に繰り出し、地元の料理に舌鼓。23:00には部屋に戻って、29日に発表の原稿とスライドのチェック。オヤスミは1:00過ぎ。
28日からが本番の学会、朝6:00と早起きをして、9:00前には会場へ。そして最初の仕事は一般演題のポスター貼り。またまた会場担当者の協力。感謝!感謝!この日は特別な仕事も無く、会場内をぶらぶら。知り合いを見つけては挨拶、談笑の繰り返し。ポスターの前で多くの人から質問を受け、インフルエンザ研究の手ごたえが。日経メディカルという医学雑誌の記者からも取材を受け写真も撮られ、自分で言うのも変だけどご満悦(笑)。16:00からは総会、会長講演と20回記念式典。記念式典では、学会の歴史を刻むDVDが流れ、冒頭では聞き覚えがある歌声。久留米の吉永先生の自作自演、気付いたのはほぼ自分だけかも。いつも彼に言ってる「真面目に歌うなよ!」と。記念式典が終わってちょっとちぐはぐなアナウンス?変だなと思った矢先、演壇の奥が開きドライアイススモークの中に懇親会場が。場内から歓声と感動のため息が。こんな粋でお洒落なサプライズは、きっと年次集会の歴史に残るものと。懇親会は控えめにして、一般演題の共同演者の鈴木陽先生の到着を待ち2日連続で地元料理を。福岡名物はもつ鍋、活イカにはじまり、たっぷり美味を堪能。もちろんこれは翌日発表の打ち合わせで仕方なく(笑)。またまた1:00頃にオヤスミの時間。
29日は8:00から肺炎球菌ワクチン研究の打ち合わせ。9:30から今回のメインの一般演題。題名は「小児科医療従事者コホートにおける新型インフルエンザの感染に関する調査」とちょっと難しい。小児科で働いている医師や看護師が、新型インフルエンザのパンデミックで、どの程度感染するかを調査したもの。市内の18医療機関138人の協力と押谷仁教授を中心とした東北大微生物の協力を得て行った、世界で初めて(?)の研究。多くの人たちに支えられたお陰で実った研究。感謝!深謝!会場での評価も高く大満足。その後仙台の萱場先生が全国学会の座長デビュー。“写真撮ってください”と頼まれるも僕のはと聞くと“聞き惚れて撮ってません”と。え〜。それは別にして萱場先生も大役を果たし、満足げ。お昼はランチョンセミナーでお弁当食べながらの勉強。午後は萱場先生と関先生御夫妻の希望で太宰府天満宮へ。さて院長が何を願ったのかは想像で。参拝の後は福岡空港へ。待ち時間にお土産探し。まずはスタッフ大人気の“博多通りもん”、定番は“明太子”、そして“辛子レンコン”押さえたら完ぺき。辛子レンコンは熊本?福岡空港出発直前、「一天にわかにかき曇り」の言葉通り、急に真っ暗になり稲妻とともに前が見えなくなるくらいの激しい雨が。これが噂のゲリラ豪雨。出発が遅れたものの、学会で5つの仕事を済ませて大満足のうちに無事仙台へ。やっとゆっくり眠れます。
休診を知らずに来院した方もいると思います。ご迷惑をおかけしました。このように余裕を持って学会に参加できるのも、皆さんのお陰です。学会で得たものを、これからの診療に生かしていこうと思います。ご理解とご協力、ありがとうございました。