かわむら こども クリニック NEWS  平成25年2月号


尊敬する人は「川村先生」

 今回はかかりつけの患者さんから頂いた、ちょっと感動もののメールを紹介します。内容は、当院に通ったことがきっかけで、小学校6年の子が自分の将来の夢を見つけたというものです。お母さんから頂いたメールと返信を紹介します。

 「川村先生。6年の〇澤〇星と、2年の〇星の母です。川村先生には、小さなころより大変お世話になっております。このたび〇星が、宮城県立二華中学校に合格しました。ぜひ先生に報告したくて、はじめてメールをさせていただきました。
  〇星が、二華を目指そうと思ったのは、1年前の6年生の春でした。なんとなく受験した、模試で、作文を書きました。お題は、「尊敬する人」というものでした。〇星が書いたのは、川村先生のことでした。小さなころから、治療してもらっていること、家族みなが信頼していること、新聞など継続した活動を行われていること、そして、1番の理由は、診察の際、親ではなくて、どのような症状なのか自分から話をきいてくれること・説明してくれること、子供なのに、きちんと話をしてくれることが何より尊敬する点ですと書きました。
 二華への出願書類の中に、「将来の夢」を本人が書く欄があり、「川村先生のような信頼される医師になりたいです」と書きました。まだ小学6年生の子供が明確な将来の夢をもつことが出来たことが何よりうれしく、川村先生との出会いがあってこそだったなぁと思います。そして、明確な夢を持つことができたために、1年間勉強もがんばれ、合格できたのかなと思います。中高一貫校なので、6年間過ごす過程で、夢が変わってくるかも知れませんが、今の気持ちを忘れず、がんばっていこうねと話をしています。
 小さな頃は、しょっちゅう川村先生とお会いする機会がありましたが、最近は、なかなか病気になることが少なくなりました。定期的にメルマガをいただきながら、先生も忙しくされているなぁと思い、私も毎日仕事を頑張っております。
 今後もピンチのときには川村先生といつも思っております。お体に気をつけて活躍されてください。今後とも宜しくお願いします。」

 受け取ったメールに対する、院長からの返信です。
 「メールありがとう。まずは、〇星君の合格おめでとうございます。最近は受験にも疎くなっているのですが、二華中はなかなか難関みたいですね。
 それと、素晴らしく、うれしいメールです。尊敬する人として、自分を挙げてくれたこと。出願の書類に、川村先生のような医師になりたいと書いてくれたことも、本当にありがたく思っています。子どもは、本当に素直な目で物事を見ているのですね。その素直な目だからこそ、自分を評価してくれたことに大きな意味があります。作文の内容も素晴らしく、クリニックとしての活動も、しっかり診てくれていますね。何より自分の話を聞いてくれる、そして説明してくれることをとりあげてくてたこと。基本的なクリニックの診療の理念が、〇星君にしっかり伝わってくれたということなのでしょう。そんな思い持てる子に育て上げた、親御さんの力も大きかったのでしょう。
医師という仕事をしてきたせいか、ひとに影響を与えることは、人間が生きていく上での大きな役割だと思っています。中学に入る時の動機として、〇星君に影響を与えられたことも、嬉しい気持ちでいっぱいです。たしかに、これから先々いろいろなことがあるかもしれませんが、しっかり見守ってあげたいと思います。
 〇星君にも、おめでとうと、そして先生も応援していると。あまり、プレッシャーにならない程度に、伝えてあげてください。
 まだ早いかもしれませんが、将来の夢が叶うことを心から祈っています。 ありがとうございました。」

 医師には様々な役割があります。病気の人を診て治療する、それが一番であることはだれでも知っていることです。ご承知のように当院では「お母さんの心配の解消」との理念を掲げ、診療以外にも様々なことに取り組んでいます。院内報、ホームページ、お母さんクラブなどを通して、子育て支援にも力を注いで来ました。我ながら充分と思えるほど、自分の時間を削りながら取り組んできたつもりです。
 
 新生児医療に従事していた時代から、ずっとお母さんばかりみてきたような気がします。“お母さんの安定が子どもの安定に結びつく”、だから“お母さんの不安・心配の解消”だと。今回のことで、改めて、“子どもたちに夢を与える”ことができること、そしてそのことの大切さを気付かせてもらうことができました。

 ひとりの人間として、そして小児科医として、従来から追い続けてきた理念に、“子どもたちに夢を与えること”を加えて、もうひとふんばりしなければと思っています。


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