かわむら こども クリニック NEWS  平成10年1月号


新型インフルエンザ

 香港での新型インフルエンザが話題になっています。このウイルスは、H5N1と呼ばれ人(人間)での感染はありませんでした。インフルエンザは、鶏や豚でも感染し流行を起こします。従来、鶏から人への直接の感染は、有り得ないと考えられていました。今回の問題の大きな点は、鶏から人へ感染したのか、人から人への感染は起こるのかです。インフルエンザの怖いところは、伝染力が強い事、重症化しやすいこと、治療法が無いということです。香港では重症化(死亡者が出ている)が問題となっていますが、流行の規模はとても小さいようです。感染した人が限られれば、日本に入ってくる確率も低くなります。新聞やテレビなどで新型のインフルエンザについて様々なことが言われていますが、現在の状況でこの冬日本で新型が大流行ということはなさそうです。しかし流行すれば誰も免役はなく、重症化の程度は高くなると推測されます。ワクチン製造にも半年以上はかかる見込みです。
 もちろん従来型のインフルエンザも怖いものです。去年は施設などで、抵抗力が落ちた老人の問題が大きくクローズアップされました。従来のインフルエンザでも流行の規模によっては大きな問題を引き起こします。しかしインフルエンザに対する治療法はなく、対症療法のみです。現在はあまり見られていませんが、仙台でもA香港型が検出されました。予防の方法の一つにワクチンが有りますが、それ以外には規則正しい生活、外出後の手洗いやうがいを励行し、栄養豊かな食生活を心掛けましょう。
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