かわむら こども クリニック NEWS  平成12年12月号


新しい試み

 今年も、もう残すところ1ヶ月になってしまいました。本当に月日の経つのは早いもので、あっという間に1年が過ぎ去ろうとしています。毎年この時期になると、今年は何ができたかと、考えてしまいます。
 今年も様々なことがありましたが、まず第一はホームページを、独自ドメインと言ってkodomo-clinic.or.jpとしたことです。前にも言ったように、自分の家をやっと建てたような気持ちです。当院の患者さんのためのメールアドレスも設定でき、少しは役に立っていると思っています。また携帯からでも、小児科ミニ知識を見ることができるだけでなく、メールも送れるようになりました。自分の家なので、これからも改良を加えて皆さんに役立つホームページにしていきたいと思っています。さてアクセス数も順調に増え、もうすぐ20万件に到達しそうです。
 先月号にも書きましたが、久しぶりにテレビに出ることが出来ました。CS放送なので、見た人はほとんどいないと思いますが。これもホームページのおかげと言っていいでしょう。久しぶりということで、“おや”と思う人もいるかもしれません。昔(3〜4年前)は、東北放送で「すこやかさん こんにちは」という番組があり、年に数回出ていたものです。
 新聞が発行されるころには、皆さんお気づきのことと思います。実はレセ・コン(診療報酬の計算をするコンピュータです)が、変わりました。これで何が変わるのかと思われますが、実際患者さんが恩恵を受けることは、あまりないかもしれません。せいぜいしっかりした領収書が出るということです。以前も書きましたが医療費というのは、すべて決まっています。しかし何にどれだけかかっているのかは、なかなか患者さんにはわからないものです。今回の領収書は明細書も兼ねているので、一目瞭然になりました。これで年末の税金の調整に必要な領収書を、もらわなくてすむことになります。新しいレセ・コンになって、やっと出来ました。皆さんには見えない部分にも、スタッフの仕事があります。ひょっとすると夜遅くまで電気がついているので、気がついた方もいるかと思います。毎月診療にかかった費用を、一人ひとり請求するために、書類(これがレセプトと呼ばれるものです)を作らなければなりません。もちろんレセ・コンを使って作成しているのですが、枚数が多いときには3〜4時間もかかることもあります。この手間が新しいレセ・コンになると、半分以下になるようです。これにはスタッフ達も、大喜びです。これは印刷のスピードが速くなったことに関係しているのです。このスピードは処方箋を打ち出す(印刷)のも早くなります。少しは、待ち時間の解消に、役立つかもしれません。
 もう一つは検査器械です。肺炎などの重症度の判定のための検査は、外注と言って他の検査センターに依頼をしていました。比較的結果は早く出たのですが、検体の往復も含めて2〜3時間はかかっていました。午前中検査をして、午後にまた結果を聞きに来てもらうということもあり御迷惑をおかけしました。その結果によりもう一度点滴をしたり、検査の結果が出るまで点滴を延ばしたりと、いろいろなこともありました。しかし今回新しい検査器械を購入することによって、白血球やCRP(感染症が重症の時に高い値を示す検査)の検査が院内で出来るようになりました。結果もほんの10分程度で、わかるようになりました。すべての検査がクリニック中で出来る訳ではありませんが、これで迷惑をかけることも少なくなり、何より早く結果が出るので安心も早くなると思います。
 今年のことについて、あれこれと書いてみました。またこの記事で診療以外のことも、少し理解できたかもしれません。まだまだ解決できない課題も、山積みです。待ち時間などの問題の解決方法は、まだ模索中です。しかし見えないところで、少しづつ努力していることを理解してください。レセ・コン、検査機器と、確かに設備投資としてはかなりのものです。しかし当院を支えてくれる皆さんのため、少しでも便利になればと思っているのです。
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