かわむら こども クリニック NEWS  平成13年1月号


新しい世紀の幕開け

 さて21世紀、果たしてどんな年になるのでしょう。20世紀を長く生きてきた者にとって、21世紀という響きは何かを予感させるものでした。テレビのなかった子ども時代は漫画が情報源の一つで、未来というとすべて21世紀が舞台となっていました。21世紀にはロボットが人間を手伝い、自動車(?)が空を飛び回るものだと、信じていました。しかし続いている年月は、何も変わらないように見えてしまうものです。我々の年代(今年で?0歳の大台に乗ります)は、ひょっとすると幸せかもしれません。子どものころと今は、大違いなのですから。この21世紀、さてどうなるのでしょう。
 話は異なりますが、我が家は今年波乱万丈の幕開けでした。12月31日までは何事もなく、落ち着いたお正月を迎えられると思っていました。午前0時の年頭の挨拶までは、すべて順調でした。息子が1時11分に開くタイムカプセルを見に行くと言って出かけました。しばらくして具合が悪いとの電話が入り、帰ってくると顔面蒼白で上腹部に激痛があり嘔吐が始まりました。しばらく様子を見ていましたが、熱も39℃に上がり改善する気配もないため点滴を始めました。点滴中なので眠るわけにもいきません。深夜テレビで時間を潰していると、今度は娘が具合悪そうに起きてきました。下痢があり他の症状は同じで、こちらも改善の気配が無いため、点滴と相成りました。おかげで、一晩徹夜ということになってしまったのです。家内が起きて交代してくれるのを期待して待っていましたが、なかなか起きてきません。やっと起きたと思ったら、これまた同じ症状で、点滴となってしまいました。元旦だというのに、おせち料理、お雑煮など口にも出来ませんでした。皆死んだように眠っていたので、電話や来客で起こされてはかわいそうと思い、コーヒーを友として睡魔と必死に戦っていました。夕方になっても全員こんこんと眠り続け、誰も起きてきません。自分でお雑煮を作り、猫と一緒に正月をしたのは夜6時を過ぎたころでした。たった一人のお正月の寂しさ、こんな思いはかつてしたことがありません。
 改めて家族の大切さ、そして健康の大切さを、痛感しました。小生以外の家族全員が病気で倒れたこと、これも経験です。自分も以前入院したこともあり、本人や家族の辛さ、また一つわかったような気がします。21世紀の『かわむらこどもクリニック』の医療に、役立てていきたいと思っています。
 このような幕開けの21世紀、はてさてどんな時代になるのでしょうか。自分勝手に考えて、今年1年の悪運はここで使い果たし、後は幸運が舞い込む!!と、勝手に思い込んでいます。新しい世紀の幕開けです。皆さんも一つ考えてみてください。大事なことは「どんな世紀になる」のではなく、「どんな世紀にする」ことだと思います。

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