今年は、本当にいろんなことがありました。1月に「仙台市医師会学術奨励賞」、8月は「日本外来小児科学会優秀演題賞」、10月には半生を語った「教育講演」、そして11月の「子育て支援功労者内閣府特命担当大臣表彰」と、二度あることは三度ある以上に、たくさんのことがありました。もちろん忘れてはならない、3月11日の東日本大震災が最大の出来事でした。
例年、12月のテーマは「今年を振り返って」ですが、今年は「子育て支援功労者」についての報告です。
想い出してみると受賞6ヶ月ぐらい前、仙台市子育て支援課小林課長から一本の電話、「先生の子育て支援の取り組みまとめてもらえませんか」と。理由はと聞くと、「課内の資料とするので」ということで資料提出。11月初旬に課長から、「功労者表彰が内定しました。表彰式は官邸で」の電話をもらい、嬉しさで鳥肌が立ったのは生まれて初めて。ご存知のように自慢したがりの性格なので、話したくて話したくて。でも課長から「くれぐれもオフレコで」の理由から、我慢の日々が続きました。11月中旬に内閣府から正式な通知が。これで胸を張って、皆さんに伝えることができるように。Twitterをフォローしている人はご存知のように、情報を小出しにしながらの自慢の連続攻撃。
さて、ここからは表彰式とちょっとした裏話を。表彰式は平日でしたが、総理官邸で行われる賞の重さ、もちろん「今回逃したら一生行くことはない」との判断で、休診を決意。突然の休診で、皆さんにはご迷惑をおかけしました。帯同者は2名までのため、家内と娘も同行することに。当日は新幹線で東京へ。内閣府からは普通席一人分のみの支給、気分よく向かうためにグリーン車へ変更。集合場所は内閣府講堂、はじめて知ったことだけど庁舎にはタクシーが乗り付けできない。近くで降りて歩かなければならない妙な気分。12:00から講堂で昼食、お祝いの赤飯弁当。表彰だからと特別と期待してたけど、冷たいし、ちょっと裏切られた気分。
食事の後は、式次第の説明と官邸での注意を。官邸はカメラ持ち込み禁止と聞かされ、顔から血が引いていくような気分。ここからが裏話。受賞したのは内閣府特命担当大臣表彰、大臣はご承知のように蓮舫さん。せっかくだから是非とも蓮舫大臣とツーショットをと。と言っても、まさか当日お願いする訳には。よしとばかり民主党繋がりを利用するしかないと、待合室に飾ってある写真の郡和子衆議院議員に電話を。郡さん「大丈夫、よく知っているので先生の希望が叶うように連絡しておきます」と、快い返事。やはり持つべき友は国会議員かも。説明を受けた後、ほどなく内閣府の担当者があいさつに。「大臣と写真を取れますので、式典終了後別室に案内しますので」と。もちろん表情は変えず、「やった〜やった〜」と何度も心の中で叫んでた。
内閣府から徒歩で首相官邸へ。繋がっている訳ではなく、普通に道路を徒歩で5分ぐらい。官邸は警備員が多く、やはりチェックが厳しそう。我々は内閣府の職員の先導なので、基本的にはフリーパス。ガラス張りの官邸は、庭も含めて、美しい。車寄せがあったけど、一般人には無縁のもの。「いつか...」とも思わなかった。表彰式は官邸大ホール、カメラはもちろん、コート、バッグ類もすべて持ち込み禁止。
ホールでは、まずはリハーサル。式次第だけでなく、表彰状の受け取り方、礼の仕方、ずっと昔の卒業式を思い出した。いよいよ授賞式の始まりと思いきや、野田総理の姿はない。総理が隣席しないレベルの賞なのかと、少々がっかり。蓮舫大臣の挨拶から授与式の始まり、挨拶は表彰の意味、受賞者への感謝と慰労の言葉。続いて表彰状の授与。内閣府特命担当大臣表彰は「子ども・若者育成支援部門:16件」と「子育て・家族支援部門:13件」に分かれ、団体や企業の受賞が中心で、日本赤十字社、兵庫県看護協会なども。受賞したのは「子育て・家族支援部門」で、個人は2名、全体でも小児科医(医師)は一人だけ。受賞の順番は個人ということもあり一番最後、しっかり蓮舫さんの記憶に焼き付けることが。内閣総理大臣表彰もあったはずだけど、しかしながら総理の姿はない。ふっとした静寂のあと、ただいま総理がお着きになりましたと、アナウンス。ほどなくSPと一緒に野田総理が入場。総理はそれほど偉いのか、もったいを付けているのか。すぐさま内閣総理大臣表彰(4件)の授与がはじまり、野田総理から受賞者全員への感謝と慰労の言葉で、表彰式はすべて滞り無く終了。
表彰式終了後に内閣府の担当者が「先生、蓮舫大臣との写真撮影のため別室にご案内いたします」と。別室に入るとすぐに蓮舫大臣が現れ、簡単な挨拶を交わした後、家族揃って写真撮影を。大臣相手でも、臆面もなく、お決まりのポーズでTwo Shotを。郡さん、蓮舫さん、ありがとうございました。Twitterのフォロワーの皆さんへの一言。内閣府からの「授賞式後のスケジュールの確認」は取らぬ狸ではなく、実は蓮舫大臣とのTwo Shot写真を見越してのことで、ちゃんと狸をの皮をゲットできました。
最後に、無事に還暦を迎えることができ、大きな表彰を授与され、そして蓮舫さんと写真を取れたも、自分だけでできたことではなく多くの方々のお力添えのおかげです。そして受賞のもととなった半生に渡る子育て支援活動を、赤ちゃん時代の写真を使って講演出来るほどの日本一幸せな小児科医かもしれません。ホント皆さんのおかげです。ありがとうございます。これからも、どうぞよろしくお願いいたします。