かわむら こども クリニック NEWS  平成9年 7月号


4年目の反省

 5〜7月までは予防接種が大変多く、皆さんには御迷惑をおかけしたことと思います。先日あるお母さんに電話での対応について不愉快な思いをしたことを指摘されました。お母さん曰く「この病院にこれからも来たいと思うので、しっかりといっておきます。」とのことでした。この御意見ありがたく頂戴し、早速反省会を開きました。連日予防注射が、30人以上となったため事務のスタッフもパニックに陥ってしまったとのことでした。その後も健診などで見ていると、7月の予防注射に限って他の病院でしている方も何人かいらっしゃいました。このお母さんたちも口には出していなくても、不満があったのだろうと反省しています。そんな思いをしたお母さんたちがいれば、この場を借りて御詫びします(院内掲示に示してあります)。これは一人の責任ではなく、事務、看護婦及び小生含めクリニック全体の責任と感じています。今後はこのようなことが無いように、努力していくつもりです。
 ここで少し患者さんの立場と病院の立場のギャップについて考えてみます。ギャップを少なくする努力をしていますが、現実にはなかなか埋められません。「待ち時間が長いのはいやだが、ゆっくり話を聞きたい」「他の子よりうちの子供の具合が悪いので、早く診て欲しい」「薬をもっと長く欲しい」「予防接種や健診を望む日に行って欲しい」などは、お母さん方の希望です。しかしその多くは、現実にまた物理的になかなか難しいものです。待ち時間については以前も書いたように予約制というのがあります。これにも反対の意見が多く、実施できないでいます。薬に関して考えると、こちらの希望として「具合が悪くなる前に、もっと早くつれてきて欲しい」ということになってしまいます。病気はお母さん御都合に合うわけではありません。子供のことを第一に考えれば、今の様に3日程度となってしまうのです。2日しか薬を貰えない病院の患者さんは、よく診てもらえてありがたいと思うこともあるのです。
 今回のことで反省したのですが、健診や予防接種はお母さんにとって、われわれが思っているより大きなことのようです。もちろん今までもそう思っていましたが。例えば三種混合の2回目を他院で接種して、3回目を当院で接種することは、そのことをよくあらわしています。当院を気に入っていたとしても、予約が入らなければ、予防接種を待っていられないのでしょう。途中で他の病院に移れば、その後来なくなるのが普通なはずです。本当にありがたいと思いました。このことをいい教訓にして、今まで以上に努力していくつもりです。
 コミュニケーションの大切さを再確認しました。言わなければ、わからないことはたくさんあります。診療や予約で言いたいことは、しっかり言って下さい。またこれを機会に、多くの投書をお待ちしています。こちら側からのコミュニケーションの方法としての新聞であり投書箱なので、多いに利用して下さい。

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