かわむら こども クリニック NEWS  平成18年10月号


日本外来小児科学会に参加して06

 今月は恒例となった学会の参加の話をしましょう。9月1〜2日は学会参加のために休診し、御迷惑をおかけしました。小児科の開業医の先生が中心で、全国から2000人以上の参加者が集まります。普通、学会というと医師だけの集まりなのですが、日本外来小児科学会は看護師や薬剤師、事務スタッフなどが参加できる珍しいものです。今年は、横浜での開催となりました。  看護スタッフの佐藤君が発表するので、全員で参加しました。自分は日本外来小児科学会の役員なので金曜日から2泊3日、スタッフは土曜日から1泊2日の予定でした。
 日頃の行いが悪いせいか、初日から大きなトラブル(?)に見舞われました。学会で事前に予約を取っていたホテルでチェックインすると、どうも予約が入っていないとのこと。手配して頂いた先生の予約はしっかり入っていたため、何かの手違いではないかとフロントの前で粘ること30分。すったもんだしたあげく、なんとか部屋を確保。待っていた家内は不満げに。やっと部屋に着いて荷物の整理を。宿泊カードをみると1泊2日。フロントに問い合わせで2泊であれば部屋を移動して欲しいと。家内の顔はますます不機嫌に。折角開いた荷物をまとめ、もう一度別の部屋に移動。部屋に着きこれでやっと安心と思った途端、フロントから悪夢のような電話。「お客様の御予約になったホテルは隣の○○ホテルでした」と。もう頭の中は真っ白、恥ずかしさのあまりフロントへの挨拶もそこそこに○○ホテルに移動。歩いてすぐの場所にもかかわらず、無理してタクシーに乗ってしまいました。十分な確認をしなかった罰でした。本当に「思い込みは怖い」エピソードでした。信じられないでしょうが(?)、院長はそんな一面も持ち合わせているのです。
 今回の学会の発表は、昨年同様ポスターセッションでした。ポスターセッションとは、発表内容をポスターにして掲示して、決められた時間に説明をします。2日朝にポスターを貼って、夕方が発表の時間でした。発表した題名は「クリニックにおけるリスクマネジメント-リスクマネジメントノートの効用-」で、クリニック内で起きるミスをいかにして少なくして、大きな問題となるのを防ぐかという内容です。クリニック内でも小さなミスは起ります。例えばカルテの出し間違い、呼び入れの順番の違い、予防接種の種類確認の間違い、カルテの記載間違いなど様々です。このような小さなミスを放っておけば、何れ医療過誤(医療ミス)のような大きな問題に発展していくかもしれません。そこで当院では、小さなミスが起った場合に、いつ・どこで・どのように、そしてどう対処したかをリスクマネージメントノートを作って記載しています。そのノートを使うようになって3年が過ぎ、記載した事によりミスが少なくなったことを発表しました。ミスは患者さんにとっても大きな問題になります。診療だけでなく、皆さんの目に触れないところでも、スタッフ全員で患者さんの負担にならないような努力をしていることを知って欲しいと思います。このような対策は開業医ではほとんどされていないようで、発表後の質問では大きな反響がありました。発表した佐藤君だけでなく、スタッフ全員が満足していたようです。
そしてお楽しみは、発表後の懇親会。横浜なら中華街と相場が決まっているように、中華街での懇親会となりました。特別メニューという事で、家内とスタッフで美味しく楽しい時間を過ごすことができました。懇親会の席上、仙台出身のため楽天ゴールデンイーグルスかベガルタ仙台の応援歌という要望がありましたが、残念ながら知らなかったので読売ジャイアンツの歌「闘魂込めて大空を〜」を歌ってきました。次回は必ず地元の歌を歌うぞと、心に誓いました。誰か教えてください。  発表した内容は患者さんとの関係が深いので、このような発表が出来ることも患者さんのお陰なのです。発表はクリニックでの取り組みを紹介することが目的ですが、それだけではなく院長含めたスタッフ全体として一つの仕事に取り組む大切さを学ぶということもひとつの目的なのです。
 院長の意外な一面(?)が見れたかも知れません。少しは楽しめたでしょうか。このように学会に参加できるのも、皆さんのご理解のおかげです。ありがとうございました。

ポスターの前で記念撮影
発表している佐藤君
いざ、中華街へ


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