かわむら こども クリニック NEWS  平成6年3月号


お陰様で1周年

 2月20日で、お陰様で1周年を迎えることが出来ました。振り返ってみるとあっという間です。
 果たして、この1年で「地域のために役立ったか」と考えています。熱が下がらず不安で過ごしたお母さんたちもいれば、咳が止まらず心配したお母さんたちもいるはずです。お母さん立ちの不安や心配を少しでも軽くしてあげられたでしょうか。この医学が進んだ現在でも、熱が下がらなかったり肺炎等で入院するこどもたちはいます。現実に、病気の経過によっては、待つしかないことがあるのも事実です。そんな時、お母さんたちの役に立てたでしょうか。この新聞の第1号にも書いたように、お母さんたちの心配や不安をとってあげることを、大きな目的の一つにしています。
 そんな、お母さんたちの心配な入院についての考えを少し話してみます。入院は、家族全体にとっても、大変な出来事です。小さい兄弟がいて、預けられない場合はもっと深刻です。子供たちの状態を把握し、お母さんたちの心配を考えて、点滴等をしながら、出来るだけ外来でがんばったつもりです。入院の時期の決定は、いろいろの要素があるため、単に医学的な判断だけでは決められません。3日熱が続くだけで心配するお母さんがいるかと思えば、5日続いてもあまり気にしないお母さんもいます。しかし状態を総合的に判断し入院を決定するのは、医師の仕事です。入院は出来るだけ避けたいのですが、どうしても必要な場合は、入院先を決定してお願いします。それだけではなく、入院後も紹介先の先生と連絡を取り合っています。可能ならば入院後の状況や診断を確認するため、紹介先の病院を訪ねることもあり、病棟でお会いしたお母さんたちもいるはずです。
 最近混んでくると、待ち時間が長いことが気になる、おかあさんも多いはずです。開業当時から通院しているお母さんは、今までの通院でいろいろなことを聞いているはずです。どうしても話好きな小生は、初めての場合には、やれ「熱のこと、咳のこと」と話してしまいます。これもお母さんたちの心配を少しでも少なくするためで、待っているお母さんたちも自分のことと考え、少しの我慢をお願いします。説明の時間を短くするため、医学の知識を新聞に載せていますので、これも読んで勉強しておきましょう。
 さて次に新聞についてですが。役立っているでしょうか。一応、毎月毎月苦労をしながら作っています。目的は、お母さんの不安を取り除くことです(例えば医学ミニ知識)が、それ以外にも行政からのお知らせ(ポリオの接種時期など)や役に立つ事(感染症の集計や流行している病気の説明)を載せているつもりです。ちょっと読みにくさもあり先月号からは、行間を少しひろげたりと工夫もしています。今後も役に立つ新聞を目指していくつもりですが、もう少しお母さんたちとのコミュニケーションの場を作ろうとも思っています。いいアイデアや希望がありましたらご遠慮なく申し出てください。それから苦労話やおほめの言葉など、ぜひぜひ記事にしてお持ちください。本音を言えば、書くことが少なくなり困っているのが現状です。
 「お陰様で1周年」として書き始めましたが、少し横道にそれてしまった感じです。今後ともお母さん方のお助けドクターして努力するつもりです。今まで以上の応援よろしくお願い致します。
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